大沼ねこひ日記

高崎→東京→北海道大沼へ移住したひさQの旅日記。2019年夏三月の羊・喫茶室「喫茶ねこひ」open!

コーヒー ~少し長いストーリー

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6月の夕方の森は耳がとろけそうなほど鳥の声がきれい。
高校生の時母に連れて行ってもらった画廊で美味しいコーヒーをいただいて以来、コーヒーが好きです。長男妊娠前後マクロビ方面へ行き、飲まない時期もありましたが、コーヒーという存在そのものと香りが好きで戻ってきました。手放せるものと手放せないもの、はっきりすればより鮮明に自分にとって大切なものがわかります。

今回お届けするマヤビニックコーヒーは、コーヒーが農作物であることを実感させてくれるメキシコの豆です。マヤの先住民の知恵を生かし、現地の人たちが化学肥料に頼らず育てた豆をフェアトレードによって日本へいただき、日本で焙煎しています。

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2003年か4年あたり、西荻店オープン前で私は気になるコーヒーをひたすら飲み歩いていました。ある時、慶應大学へ転入した友達の学園祭に招かれて行った藤沢キャンパスで「マヤビニックコーヒー」をいただいたのです。美味しかった。好きな味でした。でも、もらって帰ったパンフレットには入手方法はなく、ネットで調べてもどういうものなのかよくわからないままでした。

西荻店では使うことなく長い年月が経ちましたが、心の中に「マヤビニックコーヒー」という言葉が呪文のように残っていました。今回新店舗を立ちあげるにあたり、幾つかここでお出しするのにぴったりくる豆を検討していましたが、そういえばマヤビニックコーヒー…ずっと気になっていた呪文を久しぶりに検索すると、今度はヒット!

株式会社豆乃木さんという会社が取り扱っているようです。早速何度か取り寄せ、飲んでみました。あの時のものと同じかどうかはわからないけど、感じのいい豆でした。厚真の地震や店の繁忙期に入り、すぐには気づかなかったのですが、暮れに同封されていたパンフレットをようやく熟読する時間ができて目を通すと、そこに会社の代表者杉山さんの経歴が。

青年海外協力隊と民間企業勤務を経て慶応大藤沢キャンパスに入学、在学中に山本研究室にて「2003年より」マヤビニック生産者協同組合に支援を行い、卒業後同社を設立、とあるのです!つまり杉山さんのいた山本研究室の研究発表として出されたものが、私があの時藤沢キャンパスで飲んだコーヒーだったのでした。

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 マヤビニックコーヒーには、まだ多少品質の揺らぎがあります。でもそんな農産物らしさや、現地の人々を感じられる部分も含めて、この豆とお付き合いしてみたいと思いました。何しろ15年経っても気になる何かがあった豆なのですから。

フェアトレードのオーガニックコーヒーなので、安価なものではありません。けれどもメキシコの大地を感じながら、現地の方へ適正な金額を払うことを意識しながら、美味しいコーヒーを一緒にいかがですか。こちらも店内だけでなく、100g単位でお持ち帰りや通販でもお届けできるようにしたいと思います。

『一本の鉛筆の向こうに』という谷川俊太郎さんの絵本がありましたが、一杯のコーヒーの向こうに広がる世界を味わえたら、私たちの生活もまた豊かなものになるのではないでしょうか。

 

 

いだてん

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今年はものすごく久しぶりにNHKの大河ドラマを見た。子どもの頃親と見てた時以来かな。独眼竜政宗だけは面白かったな。クドカンが大河?!と聞き、時代は大正あたりと聞き、戦国物ではないと聞き、これは「見たい!」と思ったのだけど、1月上旬はバタバタで、見始めたのは4・5週目くらい。(*クドカンとは宮藤官九郎さんのこと)

「世間」ではいだてんの視聴率は過去最低とかなんとか言われていた頃で。でも私は全然そんなの気にならない。いつだって、多数派ではないんだもの。それにクドカン作品の神髄というのは、少数派や今まで当たっていなかったところへスポットライトを当てることだと思うから。

戦国武将が出てこない、それもマラソンという地味な(と言ったら失礼かもしれないけど、一見してドラマが見えにくいという意味で)競技をどうやって調理してゆくのかとても興味があった。視聴率が低いってことは、きっとクドカンが挑戦している証拠なんだろうなと思った。伏線だらけの仕立て方が好きだけど、嫌いな人もいるだろう。

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とはいえ5週目からの4回くらいは、半年の物語の中でも底の部分で、いきなりそこから入ったので一緒に見てた夫は一時見なくなる。そうだね、それが普通の反応かも。初めて日本人が出たオリンピックは緊張でぼろ負けだよ。走りのシーン長すぎだよ。それでも私はクドカンが描きたかったものを目を凝らして観る。時間が許せば2回ずつみた。努力する人は報われて、セリフははっきり聞き取りやすい「なつぞら」とは対極だ。

じわじわとしみてきて、盛り上がりが足りない時はサブに「木更津キャッツアイ」と「あまちゃん」を借りてきて夜中に並走して見たりした。自分がそんなにクドカン好きだったことにびっくり。3作を見ながら、色々気づく。たぶん私は全然立派じゃない大人の、ただの人の面白さを笑ってくれるクドカンのスタイルに浄化されてるんだろう。はみだしものをすくいあげてくれる愛に救われてるんだろう。「木更津」はほんと名作だ。

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大河ドラマの大半はこれまでサクセスストーリーで、出てくる大人は立派になっていった。でも、もうそんなスタイルを見本にしなくていいんだ、といだてんが教えてくれる。いだてんには「立派な人」「えらい人」が全然出てこない。えらいはずの立場の人はコミカルにえらさを外してる。

全然盛り上がってなかった「底の部分」のいだてんと大ヒット作品である「あまちゃん」を見比べながら、そうか、男だらけでそれが立派でもなんでもないとこんなに華がないんだなと気づく。あまちゃんは女性が活躍するドラマ。いだてんの前半はひたすらだめな男を描いていて、後半一気に女性を出して盛り上げる。

森山未来さんに見とれながらすっかり毎週のお楽しみになると、いつの間にか子どもも夫も逃さず見るようになっていた。私はひとりで見て、それから家族でもう一度みる。画面が映画みたいにきれいだし、画面に見とれているとぼそっと言われることの多いセリフを聴き取れなかったりするから、2度目は字幕でみたりする。親子で熊本弁が静かなブーム。


唯一楽しみにしていた番組が半年で一区切り。後半は主役が阿部サダヲさんにバトンタッチ。どんな展開が待っているんだろう。「世間」に評価はされなくても、私はとっても楽しみにしている。表現できるギリギリのところまで、タブーを描こうとするクドカンの姿勢が好きだ。「わかるやつだけわかればいい」という「あまちゃん」の駅長さんのセリフ。その言葉が独りよがりでなく使われる時、とつけもにゃあ豊かな表現が生まれる。

 

お茶の時間

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先週ブラウン・ベティの紅茶ポットが届きました。イギリスの民芸品で、素朴なぽってりした、いかにも紅茶ポットらしい形です。我が家でも長らく親しみ、芹沢のお菓子の雰囲気にもよく合うように思いました。

ブラウンと日本の青はよく合います。カップ波佐見焼。最近波佐見はモダンデザインが豊富です。慶應元年から陶工を営む長崎のNISHIYAMAさんの「デイジー」という柄を選びました。1月に合羽橋で見て、紅茶はこれ、と即決したカップです。

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そしてこちら、青山ティーファクトリーの清水さんが心血注いで仕入れていらっしゃる紅茶の茶葉も届いております。セイロンティーと言われるスリランカの紅茶は気どりがなく質実剛健。今回の茶葉は「ルフナ」です。イートインの他、オンラインショップで焼き菓子とのギフトにもお使いいただけるよう考えています。

大沼の緑の森と鳥の声に包まれて、豊かなお茶の時間をお楽しみいただければ幸いです。MENUはこちらから ↓

喫茶ねこひ(三月の羊喫茶室): 三月の羊 北海道

 

 

一日一歩

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木工屋木楽の先生がオープンまでにと直ぐに作って下さった椅子が届きました(左)。
温かみがあり、座り心地の良い仕上がりです。お店のことを思って仕上げて下さったことが伝わってきて、お願いして良かったな~と思いました。右は10年前教室で初めに芹沢が作った椅子。だいぶ年季が入りましたがテーブルの雰囲気と合っています。

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今日はお手伝いねこさんに地の色を塗ってもらった看板に、筆を入れました。
shopのかごに中身を入れて完成 ↓
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満点ではないけどまずまずかな。とにかくやってみよう!だめならやり直そう♪が私のモットー。コーヒーブラウンの地に白を入れる作業は楽しいものでした。漢字は難しい!もとは友だちの住んでいた借家の納屋にあった棚板。2つ合わせ、芹沢に蝶番と足をつけてもらったものです。


この他今日進んだこと☆
*フック残り4つつけてもらった。ストック置き場に遮光カーテン完備
*土屋さんがDM完成させ持って来てくれた
*リンゴジュース試作完成
*コーヒー豆届いた。新店舗にて第一投♡

6月の庭

庭がくれる宝物。差し出されるものを受け取る用意が、今はできている

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毎年、毎日咲く何気ない花でも、ある日突然とびきりの美しさを見せてくれる。
カメラを取りに行っていたら、もうその瞬間は逃げてゆくけれど。


雨が少なく低温の続く今年は苺が豊作。去年は折角実をつけてもずいぶん長雨でだめになってしまった。

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1日に苺パック1つ分穫れるようになり、夕方卵を持ってきてくれたYくんにもお裾分け。あげてもまだ苺シェイクを作れるほどあった♡

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Yくんから先週もらったカーネーションに、花が咲きそうなタイムとアサツキを添えてみた。タイムはブッシュ風に飾るのもいいと気付く。アサツキのポンポンはどんな風にしても可愛い。

今年に入り児童文学作家佐藤さとるさんの自伝的物語を2冊読み、それはそれは面白くてねこひ日記にもご紹介したいけれど書き始めたら止まらなくなりそうで全然書けない。中で元小学校教諭だったお母さんが生け花免許を持っていて、戦後まもなく疎開先の旭川で生け花を乞われると、イタドリとトクサに子どもが持っていた石を借りて形にしたという場面がある。イタドリとトクサ!そして石!

私もそんな風に花を生けられることを目指したい。新しい目で、いつでも日常に美しさを見出す、そういう人のもとで育ったからこその佐藤さとるさんの作風の基盤が垣間見えた気がした。横浜から上野、函館を経て電車で旭川疎開する様子を偶然にも札幌へ向かう列車の中で読み、これ以上ない読書環境に感謝しつつ夢中になった一冊。

 『オウリィと呼ばれたころ 終戦をはさんだ自伝物語』佐藤さとる理論社

 

旧店舗での営業は6月29日まで

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一足先にブラックベアが新店舗へ移り、今までそれがあった壁に長野順子さんの版画を掛けてみましたら、これがまたとてもしっくりいい感じです。6月29日までご覧いただけます。

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ガロハーブガーデンさんのルバーブジャムも入荷しました。
鳥の声が一番きれいな季節、6月の大沼もお楽しみください。


旧店舗での営業は6月29日(土)まで、その後は通販の作業場として使います。売り場は全て新店舗へ移り、プラス三月の羊喫茶室「喫茶ねこひ」が開設ということになります。世界一小さい絵本屋「ねこひ」は本のある喫茶「ねこひ」として生まれ変わります。よろしくお願いします!


 

7月4日OPEN☆

新店舗のオープンは7月4日(木)に決まりました☆
10:00-16:00 月曜・火曜定休となります。
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ここら辺に掛けようかな、とブラックベアを新店舗へ連れていくと、床に置いただけで
にわかに空気がワクワクしたものに変わりました。この空間がすごく似合う!

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壁に板を渡して、コートフックをつけてもらいました。

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長らく考え続けていた椅子の手配も終了。後は到着を待つだけ。
1つは芹沢が昔作ったさっぱりした椅子で思いのほか大テーブルに似合っていたのですが、ペアが欲しいなと思ったところ、1年通った「木工屋木楽」の先生に作っていただけることになりました。

東村山の教室へ週1回こつこつ通い、この椅子を手始めに小物入れやFAX台などを作ってゆき、木工の基礎を学んだ彼ですが、移住後これほど制作物ができたのは、ここで学んだおかげでしょう。先生もびっくりするほどこの9年作り続けましたよ~^^(証人)