大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

軽い手荷物の旅

■ ■ ■弘前ゆぱんきさんを訪ねました。
7年前ショピンのライブのチラシをお世話になっているハルエさんから頂いて以来、
ずっと気になっていた小さなカフェです。移住して間もない頃でした。

五重塔の小山の麓にすっと猫の通り道くらいの細い路地があり、そこを入ってゆくと
入り口があります。
携帯もスマホも(今回カメラさえ)持たない旅なので、事前にプランを立て、
地図に行きたい場所を落とし込んでとにかく歩き回ります。体感するのが好きなので、
身軽にしてゆくと体中でその場所を味わうことができる気がするのです。

しゃれた古びた街灯が目につき、下に視線を落とすとメモのような「ゆぱんき」の表示。
そこからワビサビを感じさせる細い路地が始まっていて、ちょうど出て来たお客さんが
過ぎるのを手前で待たないとすれ違えないほどの細さです。

静かな異空間があり、美味しい珈琲とゆったりした時間がありました。
本棚に「柳宗民の雑草ノオト」や「富士日記」、ヤンソン短編集などがあり、このお店の風情を
作り出す元の趣味が似てるかも、とひそかに共感しながらぜいたくなひとときを楽しませて
いただきました。

出る間際に声をかけると、ゆぱんきさんも西荻のお店に来て下さったそうです。
老舗和菓子屋さんやレンガ倉庫など、私が見落としていた地元情報も教えてもらいました。

城下町ならではの洗練がある弘前は歩ける範囲内にとってもたくさんの見どころがあります。
函館とは姉妹のようで、函館の洋館を参考にして幾つもの名建築が生まれたとのこと。
前川國男さんの母方のルーツもあり、「こぎん研究所」を始め、とする多数の前川建築も見所。

新幹線開通で新函館北斗駅新青森は1時間足らずで行けるようになり、空いている時期の
早割をえきねっとで手配すればリーズナブルな切符がとれます。函館・青森をセットでめぐる旅も
増えているこの頃。大好きな青森が身近な場所になって嬉しい、と実感できる旅でした。
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