大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

石や

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土日、小さな店の前に更に小さなお店が出現。

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おままごとかと思うような風体ですが、真剣そのもの。

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「石や」です。

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石が好きで拾い集めていた息子2、少し前にボソッと「そろそろうるか…」とつぶやいていたのは確かに聞こえてた、けど、聞き流してました。そしたら「今日石ややるから」と宣言され、机と椅子を出してやるといっちょ前に「石や」OPEN!

コロナ対策には気を使いましたが、中からちらちら見ていると、思った以上に笑顔のお客さんが買っている!10人に1人くらいは買ってくれるかな、と話していたのに、なんと10人中9人くらいの方が買ってゆかれていたようです(^_^;) 北海道の人優しい! 息子2ご満悦。

なかなかのコミュニケーション能力で初対面の人にも全く物おじせず、写真には写っていませんが値段のつけ方も上手でした。ただ、1日目にあまりに売れたので2日目は品薄。近場のをやたら増やしてたので私が喝を入れ、思わず「感じの悪いお店やるならうちの印象が悪くなるから止めて」と言うと少ししゅんとなっていました。

驚いたのは営業時間の長さ。1日目、ほぼ10:00ー15:30くらいまで、昼休み1時間取っただけで一人でまだ風の冷たい軒先に辛抱強く座っていたのです。本気を感じました。いくつかアドバイスすると、いつもなら人の意見を聞き入れない息子2が、「そうだね」「なるほど」と真剣に聞いて素直に取り入れています。

子供がお金を稼ぐことは、気を付けなければならない点もありますが、本人が望んでお金以外のものも得られるような良いやり方でやるなら、社会と対峙するすばらしい体験ができます。

日本の絵本では森の動物たちが対価を払うことなく買い物してるシーンも見かけますが、何の本だったか、リンドグレーンが子供が働いて対価をもらう姿をきちんと描いているのは好ましく感じました。もちろん一方で不当労働があったり本人の金銭感覚が狂う場合もあり、注意深さが必要ですが。

2日目、「お客さんが笑顔になってくれるのが嬉しかった」「お母さんたちは人がたくさん来るような時間にお店を開けてるんだね」など1日目で気づいたことを感心したように話していました。この日は風が冷たく、3時には店じまいしましたが、最後は少し値引きしたり、おまけに「ノビル」をサービスしたり、自分なりの駆け引きをしたようです。

この土日はおかげさまで店内も盛況で、「石や」が目を引いてお客さんを呼んでるんじゃない?とマージンを要求されたほどですが、春らしいお天気で水芭蕉が見頃だったのだもの、「そちらこそ、人通りのある場所で営業させてもらってるのだから、お互いさまだよね」と返すと納得してくれました。でも確かに、こんな小さなお店があったらつい寄ってしまうかな。神出鬼没ですが、店先に小さい机があったらのぞいてみてください^^