来年7月に展示を引き受けてくださった画家の工藤千紘さんから、突然「近々大沼へ行きます」との連絡があり、1週間後に到着。フットワークの軽さと秘めた情熱に驚愕しつつ、立ち止まることの難しい日々にぽっかりそこだけ切り離されたように時間を作ることができ、「なにも(見どころが)ない」と言われるこの時期の大沼をご案内。
まもなく始まるななえスノーパーク駐車場にて
山川牧場さん
始まったばかりのほっこり冬カフェにもご案内できました。いつ行っても、誠実な味と山川さんファミリーの笑顔に癒されるやや穴場的なおススメスポットです。とっても美味しそうだったので、写真忘れて1つ食べてから撮影(^_^;) の「あらびきステーキサンド」でした。
ほぼ肉、なサンドでくどくないかな、と思いきや、シンプルな構成で素材の良さがギュと濃縮され、幸せな気持ちになれるランチとなりました。北見のお友達が育ててるという玉ねぎの甘いこと!肉がスモーキーなのは、直火で炙る際に肉汁が煙となってスモーキーな香りづけになるそうです。ハンバーガーの起源となったアメリカのコネチカット州の店まで修業に行ったご主人の熱意と誠意が詰まった一品です。
て、工藤さんのこと何も書いてないじゃんと突っ込まれそうですが、何というか、私にはまだ工藤さんをみなさんに語れる言葉はご用意できてないな、と感じまして。
控えめで思慮深いご様子はメールから感じていた以上で、浅はかな私の言葉で汚してしまうのはもったいない。
初めてお会いしたのに、何だか高校の旧友と会ったような不思議な感じは何だったのでしょうか。慌ただしく駆け足してた日々の中で立ち止まり、深呼吸したり自分を顧みたりできたのは、明らかに工藤さんのお力です。
青森の、北海道とは違う雪の中で育ち、愛知で暮らして、今は岐阜にお住いの工藤さん。名古屋や東京の画廊で個展をされる人気の現代作家さんです。
延々と電車を待ちながら、大沼の不便さを感じながら、いただいた栗の和菓子を味わいながら、岐阜のふくよかさを思いながら。曇天の下にマントのような濃紺のコートを羽織り、静かな気配で大沼や子供たちや来年のことを感じていた工藤さんと一緒に過ごした貴重な2日でした。作品のご紹介はまた改めて。
◆工藤千紘作品展 三月の羊+喫茶ねこひにて2022年7月~8月半ばまで展予定です!