大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

あたたかい夜


ハル小屋で行われたチリンとドロンの公演「小さな家」に参加しました。

おなじみのハルエさんちのお庭と見知った皆さん、リラックスのひととき。家族で何も気兼ねなく参加できるイベントというだけで貴重なのに、森の中でこんなハイクオリティな作品を味わえるなんて。この日を皮切りに北海道ツアーを回るという「小さな家」は、音楽や歌のすばらしさはもちろんのこと、舞台道具がとにかく見惚れる美しさ。木の香るハル小屋に音があふれ、魔法のようなひとときでした。

ライブだから手ぶらで行っていたのですが、ご親切にも終了後撮影タイムを設けてくださり、かろうじてカメラを持っていた息子2が撮った写真が上。

小鳥のようにのびのびと気持ちよく響く野々歩さんの歌声と踊り出したくなるフィドルコントラバスほか民族楽器・時には琺瑯食器など様々な音色を奏でる田中馨さんの楽しい音楽で、旅行鞄にたっぷり詰まった物語を届けてもらい、お話の中に入ったような安堵感に包まれました。

音楽ライブの範疇を超え、トラップ一家が催した小さな劇のような手作り感あふれる参加型の小さな音楽会は、他では得難い優しさがあり、心がほぐされれゆきます。小さいひとたちを中心に構成されたものではありますが、年齢に関わらず楽しめ、子どもからシニア層まで幅広いお客さんが一体となってあたたかなひと時を分かち合いました。

ところで手作りのキュートな小物たちの中で一番私が惹きつけられたのは、馨さん手作りというオルゴールが鳴るコーヒーミル。『大どろぼうホッツェンプロッツ』に出てくる、おばあさんから盗まれた「音楽を奏でるコーヒーミル」に長らく憧れていたので、登場した時思わず「あっ!!」と叫んでしまい、慌てて口を抑えました。


『大どろぼうホッツェンプロッツ』プロイスラ―作、中村浩三訳、偕成社

目と耳と心と、はるえさんが提供してくださる豚汁やおにぎりでお腹も満ち、五感全てを潤してもらったような贅沢な夜でした。貴重な機会をありがとうございます!

きっと行く先々でその場にあった小さな家の窓が開くのでしょう。今日は函館での公演、その後各地を回られるそうです。
チリンとドロンの歌はYouTubeでも見られます。


<現在決まっている北海道内での公演予定>詳細はこちらから

5月19日 函館>青柳町会館
5月21日 石狩>ArtWarm
5月22日 帯広>帯広の森・はぐくーむ