植田さんの原画を次の会場へと送り出し、スギヤマカナヨさんの原画をお迎えしました。原画展では、大切な原画を快くお貸しくださった作家さんだけでなく、出版社のみなさまをはじめ、広報にもたくさんの方の手をお借りしました。ご来場いただいた皆様だけでなく、関わった全ての方へ改めて感謝致します。
私が図々しく多くの方の手をお借りできるのは、カナヨさんの展示でも取り上げる『人の心に木を植える』と近い気持ちがあるからかもしれません。人が私欲の為だけでなく動くとき（かと言って、正義の為に働くのとも違うとき）、たくさんの力が差し伸べられると感じます。
今回、カキじいさんこと気仙沼の漁師・畠山重篤さんの植樹活動の20周年を記念して作られた『山に木を植えました』（スギヤマカナヨ・作、畠山重篤・監修、講談社）と、植樹活動30周年を記念して出版された『人の心に木を植える』（畠山重篤・著、スギヤマカナヨ・絵、講談社）の原画を12点あまり展示します。
カキじいさんについてご存知ない方は、こちらのサイトがわかりやすいかもしれません。カナヨさんも出てきます。
コクリコ（講談社の児童書関連サイト）
多彩な面を持つカナヨさんだからこそ、切り口によってその見え方はかなり違ったものになるのかもしれません。
今回はご自身だけで作られたものではない故に、またカキじいさんの植樹活動への心からの敬意から、カナヨさんの絵がいつも以上に輝きを増し、改めてその技量を目の当たりにするような、ハッとする展示となりました。
絵本と楽しい雑貨、2023年のカレンダーも販売しています。
秋の店内にぴったりの展示になりました。
どうぞお出かけください。
スギヤマカナヨさん『山に木を植えました』原画展
2022年9月29日（木）～11月27日（日） 三月の羊（喫茶ねこひ）にて
＜スギヤマカナヨさんプロフィール＞
三島生まれ。東京学芸大卒。ステーショナリー会社へ入社後フリーランスとなり、ニューヨークでエッチングを学ぶ。『ノーダリニッチ島 K・スギャーマ博士の動物図鑑』で絵本作家デビュー。『ペンギンの本』で講談社出版文化賞受賞。絵本に 『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』『ほんちゃん』『てがみはすてきなおくりもの』『ぼくだけのこと』（森絵都作）など多数。
絵本、児童書、挿絵を手掛けるほか、子どもたちへのワークショップ、アートを通じて様々な特性を持った人たちとつながるイベント、動物保護にまつわる仕事など幅広くご活躍。杉並区在住で、三月の羊が西荻窪にあった頃からおつきあいがつづく。
