東京の繁華街などに多くいるあの黒い虫が苦手だ。
嫌いというより恐怖に近い。
北海道には、あれがいないと言われている。
それだけで、北海道は私にとってパラダイス!
(いないってことでお願いします!)
もちろん他の虫はいっぱい見かける。
道を歩けばクワガタの頭が落ちてたり、小さな蛇が死んでたり、
葉陰でカメムシが交尾してたり。
見たことのない種類のクモを何匹も見かけたとか、
珍しい蝶やトンボがいるとかで、夫は目を輝かせている。
昼間、白い壁に透き通るようなエメラルドのコオロギに似た虫が
とまっていてみとれた。
夕方、窓の向こうで薄いクリーム色の羽を羽ばたかせた虫たちが
空へ向かって途切れること無く飛び立っていった。
その姿は、虫がとりたてて好きでない私にさえ美しく見えた。
神出鬼没な虫にはどっきりするけど、人間が少ない場所だからか、
遭遇した虫のほうもかなり驚いていて、
その慌てぶりに笑ってしまう。
蚊の動きも、関東より遅いので簡単にしとめられる。
最近息子が好きな絵本『たいこたたきのパチャリントくん』
(長谷川摂子作、スズキコージ絵、福音館書店 こどものとも)に
サンヨルチュウという虫が出てくるので、時々遭遇してどきっとする
ごみ虫は私の中ではサンヨルチュウということにした。
だってやっぱり、そんなに好きってわけではないもの。
干しておいたおしめにカタツムリ。どっから登ったのかな。