大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

ねずみがちょろり

庭先にトマシナ・チュウチュウが出た。
雪解けの土の上を、掌サイズのカワイイやつが
ちょろっと駆けてった。
トマシナチュウチュウっていうのは、
ピーターラビットに出て来るねずみの名前。

イングランドの田園を耕し観察しながら絵本を作った
ポターの絵本は、田舎に住むととりわけ身近になる。

数日前にそんなことがあったからか、今日は息子から
「ねずみの絵本読みたい」とリクエスト。

歯いしゃのチュー先生 (児童図書館・絵本の部屋)

歯いしゃのチュー先生 (児童図書館・絵本の部屋)

まずは保育園で借りたスタイグの『歯医者のチュー先生』。
文章は3歳児には難しめなので、適当に要約しながら読む。
次、ねこひの本棚から丸木位里画のしぶい『ねずみじょうど』
瀬田貞二再話、福音館書店)。
昔話独特の言い回しは雰囲気でそのまま読む。

そして、私が子どもの頃から大好きな
『ねずみおことわり』(中谷幸子案、小野かおる作絵、
福音館書店こどものとも」1976年)。



魅力は30年あまりの歳月を経てもなおすたれない。
プールに入りたいねずみが、「お風呂はいってきて」
「お代がいる」「パンツはいてないとだめ」とダメだしされる
たび、それをクリアしてゆく。



かおるさんの土着的な絵が魅力的。
適度に抽象化された周りの木などののっぺり感と、ねずみたちの質感。
モノクロのねずみと、ビー玉や色とりどりのパンツ。
奇妙にミックスされたそれらのバランスが、絶妙な味を出している。
パンツを作るねずみたちの、生き生きと楽しそうなこと!

大人になってからも忘れがたくて、昔住んでいた高円寺の
えほんやるすばんばんするかいしゃ
で再び手に入れた。今でも私の宝もの。
このお店の絵本への愛情と知識がまたすばらしい。

追伸 月刊moe5月号(白泉社、4/3発売) 
   GOODSのコーナーにラム缶を紹介していただきました。
   付録はnakabanさんの絵本!