ここに住んで一番嬉しいことは、自生している植物が豊富なこと。毎年少しずつ変わってゆくので、いつまでも飽きることがない。
気候やちょっとしたことに影響を受けながら少しずつ変化してゆくのに加え、変化の少ない生活の中にいると、ささやかなことに喜びを見出す感度が上がっている気がする。
ちょうど、薄味の物を食べ続けていると、野菜の甘みに対する感度が上がってゆくように。
毎週パンを買いに来てくれる男性は、冷蔵庫のない暮らしをしていらっしゃるそうだ。庭のシウリザクラを他の場所で見かけ、実を食べたら結構おいしかったと言っていた。夫に言うと、あれ苦いよ、と驚いていた。
きっとその方が普段強い甘みを摂らず、節制した暮らしをされているのではないかと想像する。
感度を上げていくと、見慣れた世界は見知らぬものであふれてくる。ひとつひとつに感動が潜む。世界が色鮮やかに、変ってゆく。
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先日入荷したアリサンのキャロブパウダー、キャロブバーは、いなご豆の鞘から作られた穏やかな甘みが特徴。カフェインレスでココアの代わりに手軽に使える。
パウダーはパンやお菓子に混ぜたり、豆乳で溶いて甘みを加えてココアのように。
おススメはキャロブバー。アーモンドの方はコクがあって癖になる味。ココナッツはミルキーでまろやか。残りわずかですが、興味のある方はぜひお試しください。