夏休みになり、あちこちからお客様が来て下さいました。
先日は西荻窪で顔なじみだった方が函館からレンタカーで。
思いがけない再会はやはり新幹線のおかげです。
ようやくお天気も回復したので、これから大沼日和になるでしょうか。
先日図書館で手に取った大原照子さんの『お茶ほど楽しいことはない』で、
アフリカで飲んだというミントティーの作り方が書いてあり、作ってみました。
アフリカでよく飲まれる甘いミントティーの話は二部治身さんの本でも
見ていたのですが、緑茶を使うという部分を見逃しており、今回改めて
知ってとても飲みたくなったのでした。
ミントの生葉を入れたポットに緑茶を入れて煮出し、ガラスの器に注いで
甘くして飲むのです。
ミントだけの時よりも飲みやすく、爽やかな味でした。
お茶菓子はHさんからいただいた八雲のジンジャー風味のせんべい。
素朴な味がミントティーとぴったり。
昨年亡くなられた大原さんは今でこそメジャーな「少ないもので豊かに暮らす」スタイルを
20年以上前から提唱してきた方です。
私は二十歳の頃大原さんのことを新聞記事で知り、トランクひとつの荷物があれば十分、と
爽やかに言い切る軽やかさに感銘を受け、そこからずっと大原さんの照らしてくれた道を
歩きてきた気がします。
と言っても、著作を詳しく読んできたわけではないのですが、その新聞記事には
大原さんのスタイルの神髄が全て表れていたように思い、大切に切り抜いて今もどこかに
眠っているはず。
そして今回手に取った本では、やはり気が合う年齢を超えたお友達のように身近に感じさせて
いただきまた。お茶を淹れるという作業が、私も大好きなのです。
挿花家の二部治身さんもまた、20代前半で『二部治身の美しい暮らし十二か月』に出会い
多大な影響を受けています。笑ってしまうほどそれを自覚したのは先日のこと。
久しぶりにその懐かしい本を開いてみると、大沼で自分が上手く生けられたと思った時の
そのアイデアの多くは二部さんからいただいていたのだとわかりました。
大らかに野の花を活け、やはりお茶の時間を大切にされている二部さんの世界に今も魅了されます。
二部さんも大原さんも、私の原点。
20年前に心の中に蒔いた種が今花開いているとしたら、次はどんな種を蒔きましょう。
ミントティーを飲みながら、40歳になった自分をどっしりと感じられた瞬間でした。
明日は新月。心の中に種を蒔くのに最適と言われています。