大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

鹿肉パレード

「鹿肉いる?」との友だちからの電話をふたつ返事で引き受けたものの、
ハイエースのワゴンにごろんごろんと足4本分の肉の塊が
ポリ袋に入って転がっているのを見た時は、一瞬たじろいだ。

持ったら2歳半の息子より重い。
そういえば電話で「前足と後足どっちがいい?」って聞かれたけど、
そういうことだったのかー(想像不足だった私)。
「ありがとう!助かる〜」っていう返事も納得よ。



食料が来て私も助かる!けど、皮は丁寧に剥いであったけど、
初めてみる大きな足は、どこからどう切ってよいのやら。
ひとまずとりやすそうなところを夢中でそいで冷凍。まだ1.5kg。
夕飯のカレーに300g。へ、へらない。

関節を外さないと、うちの小さい冷蔵庫には全部出しても入らない。
寒い日だったので、ひとまずストッカーに入れて外へ出す。
玉切りに追われている夫は肉をさばく余力もなさそうなので、
鹿猟の免許を取ったばかりの友だちにヘルプに来てもらった。

彼女はうちのふつうの包丁でがしがしと解体していってくれた。
だんだんにおいが気持ち悪くなってきたけど、次の機会の為に
見ていた。細かく細かく刃を入れていくといいらしい。
母ちゃんはさばくよ。男ふたり食べさせねばならん。
冬を越さねばならん。



私が手を出せるとこまでもってくのに2時間くらい。
さらにそこから1時間近く。
おおかた冷凍して、あとは焼き肉、カレー、大根とすじ肉の煮込み、
色々試してみる。同じ鹿の前足をもらった友だちが、ハンバーグ作って
きてくれた。ミンチにすると使いやすそう。

ありがたやーありがたやー。
ふだんは肉少なめの我が家の食卓だけど、
この頃の寒さと日々の肉体労働にはちょうどよく力をくれるだろう。
骨を厳重にゴミ袋に入れ、さらにストッカーに密閉しながら、
妙にどきどきしてしまった。ゴミの日まであと2日。