大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

お馬さん2(馬搬について)

行方不明だった男の子見つかって本当に良かったですね!
安眠できます〜。

さて、先日書ききれなかった馬搬のお話です。
かつて、日本でも森の中から木を伐り出してくる際は馬搬が主流だったとのこと。
今は重機に取って変わられましたが、実際に作業の様子を見せてもらい、
その素晴らしさを実感しました。
ぜひ皆さんにもお伝えしたく、もう少し詳しく書かせていただきます。前回のページ→ 

車で5分くらいの大沼流山牧場から着くとうちの庭の草を食べ、落ち着いたお馬さん。
庭の奥の森へ入って行きました。
私は馬を使った作業というと馬を人が引いてゆくというイメージだったのですが、
見ていると、だいたいお馬さんが先頭を歩き、西埜さんが後ろで綱を持って声を掛けていました。
コミュニケーションが良くとれているのでしょうね。馬と人が信頼し合っている姿は見ていて和みました。

まず、倒した木の枝を落とし、運ぶ際に引っかかりがなるべく少なくなるようにしています。
プロの腕にかかると、まるで鉛筆を削るように楽々スムーズな動きですが、すごい力作業です。

枝を落とした丸太

お馬さんに付けられた道具はわずかこれだけ!
道具は今では手に入りにくいので、古く馬搬をしていた方からかき集めたそうです。
カギになっている部分を丸太に打ち込みます。今回は道が細いので3本ずつ運んでくれました。


「あー、あー、あー」「はいっ」などの短い合図で落ち着いて道を進みます。

置き場で西埜さんがひとつひとつの丸太をカギから外し、積み上げます。
これもトビを使ってひょいっと軽々持ち上げていましたが、私は素人である夫の作業も
目にしているし、自分でも小さな丸太を移動することがあるので、惚れ惚れ見ていました。


20本以上の丸太が、自宅の奥から薪づくりの作業場まで運ばれました。
チェーンソーの音以外は、とても静かに進んでゆきました。
なんて上品に、大きな作業が行われるのでしょうか。
私はすっかり興奮して、たくさん写真を撮りました。

これを夫がチェーンソーで切り、斧で割り、積んで乾かし…
なんとも気が遠くなるような作業ですが、冬のストーブにこれをくべる時の気持ちが
違ってくることでしょう。
貴重な体験に、大沼にいることを改めて感謝しました。