開け放った窓から様々な鳥の声が響いて、森の葉がどっしりと茂り、影を作ります。
展示詳細のつづきです。
(6)ベンガルにて
2008年、インドの詩人タゴールの絵との出合いに導かれて、高濱さんはインドへ留学します。こちらの絵と共に、当時の様子がわかる私家本と写真帳もお借りしました。都会的でおしゃれなイメージの高濱さんが、大地とのつながりを経て大きく作品の雰囲気を変えてゆくときです。
留学中に描かれた作品。
(7)「黄金の大地」2011年(★シリーズ 13枚)
泥石を使ってインド・スペイン帰国後に描かれたシリーズ
繊細なので画面では伝わりにくいですが、何とも言えない色合いで、金色は角度によって光を含みます。
★「ゆるし」2011年 額入り
(8)ゆりかごのうた
ドキッとするような作品群です。体内にいた時の記憶を引きずり出されそう。
作品には作家が手ずから漉いた和紙が使われています。ダンボールと和紙の質感に乗った藍色が深く心に沈んでゆきます。他にも数点あり、ご興味ある方は個別にお見せします。
(9)カリンババンガ 2020年★
フィリピンのコーヒーの森にすむシラボシガラ(現地ではカリンババンガ)。森林農法を取材した記事は「coyote no.71」で読むことができます。
(10)画集「眼(まなざし)」(33ページ)★1,100円
今回の作品展は、今年出版された画集を主に構成されており、ねこひ日記で紹介した詳細の(7)(9)以外の作品がほぼ載っています(ただしシリーズものは同じグループの別の作品)。ご自身の半生を交えた作品の道筋を一緒に辿ると、一人の人の中にはなんてたくさんの時間が入っているのだろうとため息が出てしまいます。
画家であり、詩人であり、哲学者。そして旅人である高濱さんが凝縮された一冊です。カードと一緒にいかがですか。
☆三月の羊オンラインショップからも買えるようにしました。(近々中の写真載せますね!)→ 『眼』(書籍) - 三月の羊オンラインショップ (fc2.com)