大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

店舗営業日あと4日


小さな常連さんたちがキットパスで夢中でお絵描きしてくれた、幸せな光景。

スギヤマカナヨさんの『おやすみとおはようのあいだ』展、残り4日です。まだの方はぜひ。店舗は11月26日(日)が最終日。

大人3人少し離れて見守っていると、
「この幸福感を、なんで家だと味わえないんですかねー」お母さんがつぶやく。
「ですねー」

たぶん1つは距離感。子供たちが小さければ小さいほど、生物的な作用なのか、私の場合は視野がものすごく至近距離にしかいかなくなって、一緒に過ごしているとどんどん子供が大きく迫って見えてきた。

保育園など集団の中で見かけると「こんなに小さいんだ」ってハッとする(うちは特に小柄な方なんだけど、平均値よりどうとかではなく)。だんだん親子が分離してきて、その効果は薄まるみたい。

息子1はもはや物理的に私より大きいし、しっかり世界観が育っているのでほっといてもいっか、と思えるが、分離されていない年齢の子供は私というフィールドの境目すぐそこにべったり張り付いて、取ろうとしてもなかなか取れない。それが大きく見えてしまう原因なのかも。

きっと守るべき年齢の子供の命を守る魔法の作用なんだろう。

もうひとつは、何もないから。家には色々、ありすぎるくらいある。物が迫ってくる。やることや締め切りが、どんどんやってくる。家事や仕事や人付き合い、次から次へと。あかりを付けずに暗いままの方が、雪が降って景色が真っ白になった方がほっとすることがあるのは、そのせいかな。

疲れた親子は、なるべく外へ出た方がいい。視野の運動をして、家から逃れて、ひとりでも多くの人に見守りや抱っこを手伝ってもらったり、通りがかりの先輩に「今が一番大変ね。でももうちょっとよ。」と声をかけてもらったり。

だからコロナ下で乳幼児を抱えていた家族は、どんなに大変だったろうと思う。行き場所もない、抱っこしてもらう手が差し伸べられない核家族は、本当に本当に大変だっただろう。お疲れ様!よくぞ生き延びてくれました。

夏に銀婚湯に行った時ののんびり感を、私も忘れないようにしなくっちゃ。(上のお母さんと全く同じこと呟いた)

いつまでこの状況が続くの?と思っていたあの頃、なぜか外から見ると幸せそうだったのって、こういう感じだったのかしら。ほわっとした空間で、ふと遠い目になった。

ボードゲームでこれまでハンデをつけることもあった小5の息子2は、いつの間にか手加減なしでいい。子どもの成長を感じる。ついでに私たちの老化も^^

酷暑や熊出没もあったからか、少し静かな日々もあった今年のお店だけど、心がほっとする場をちょっとでも提供できたなら嬉しい。先のお母さんとの会話は、あの頃の苦しさも無駄になってない、という二重の喜びを与えてくれた。

あと4日、天候は微妙ですが、毎日アップルパイ・栗のケーキ・クリスマス菓子・キッシュ、勢ぞろいでお待ちしてます。雑貨・アリサン調味料はセールもあり☆