大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

読書メモ/土曜日から店舗販売スタート!

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先日、庭でイタチを見かけました(写真左上)。ノロイだ!と思いました。

ガンバの冒険」に出てくるネズミたちの驚異の敵。子どもの頃テレビアニメで親しみ、
大好きなお話でした。図書館員時代に原作『冒険者たち ガンバと15匹の仲間』(斎藤敦夫作、岩波書店)を手にするも、途中で挫折。ちょっと硬派なお話で、20代女子には読み通せませんでした。

春休み中、息子1に少し骨のある長いお話も読んで欲しいなぁと思っていた矢先。
早速原作を借りてきて、子どもたちと楽しんでいます。子どもたちと読むと、私も色々発見があり楽しみながら完読できるのでありがたい。

 

導入だけ読んであげると、息子1はあっという間に続きを読み切ってしまいました。
男子が好きそうな題材で、小学5年生は読み時だと思います。息子2には少し難しい描写が多いので、多少噛み砕いたり、アニメで補ったり。

 

それから星新一さんのショートショートと、落語の本も目に付くところに置いておくと、
春休みでソファーのあたりにいることの多い息子1の目にとまり、まんまと読んでくれました。ほっておいても読めるような読書環境がここにはないので、少し手助けが必要です。

 

この「置いておく作戦」は母直伝。目に入るところに「何となく置いておく」のです。
更に、手を出しにくそうな『冒険者たち』のような厚みのある小難しそうな顔の本は、「先に弟に読み聞かせ始める」のが効果的。
自分の方が先を読んでやる、という意欲であっという間に読み進みます^^

 

さて、土曜日からはいよいよ店舗販売が始まります☆

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かぶのキッシュ、苺のタルトの他、新しいパンが登場するかも。
まだ雪残る肌寒い大沼ですが、あちこちから春の息吹を感じることができますよ。
みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

今シーズンもよろしくお願いします♡

 

 

 

3月の新店舗進捗状況

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3月の通販繁忙期がひと段落し、子どもらの行事も一通り終わり、ようやく
新店舗の進捗状況ご報告です!
今月は、合間合間に店内の棚などを芹沢が作ってくれました。
作業服がペンキだらけでお見苦しいですが苦労の跡ということでご笑覧を。
上の写真はレジカウンターの棚。文具やシールなどを収納できるスペースを確保中。
反対から見たところが下の写真です。

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こちらは齊田さんが作ってくれた道南杉とアカエゾマツのカウンター。
どっしりして頼もしいですね!
右の柱は栗の木だそうです。栗の木が好きなので嬉しいです。

店内には本をたくさん置きたいと思っているので、喫茶スペースだけでは足りず、
トイレ前にも本が収納できるよう、こちらは芹沢に作ってもらいました。
下半分を掃除用具入れ、上半分を本棚に。
以前友達の納屋から分けてもらった古い板がいい味出しています♡

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それから10年近く眠っていたステンドグラスの枠を塗り直し復活。こちらも芹沢が
設置予定です。羊の顔みたいな模様で、ここのシンボルマークになりそうです。
作業服のペンキがお見苦しいですが ^_^;

 

それからもうひとつ嬉しいことがありました。

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8年前函館のパザールバザールさんのおばあちゃんちから分けていただいた2つの
レトロな照明。地元ワタナベ電気さんのご協力で復活させることができました。
新店舗は入った部分と奥の天井の高さが違うので、2つの照明の高さを揃えられるなら
使おう、と決めていたのですが、なにせ古いし自分たちで手に負えるかどうか…と
微妙なところでした。線だけ手に入るかワタナベ電気さんに行くと、やっときますよ
とあっさり引き受けて下さり、翌日には復活☆

 

眠っていたものが生かせる状態になるってすばらしい気持ち良さです。
今ではあまりお目にかかれないレトロさと、あまりぴしっとしてないゆるさが気に入ってます。

 

ちなみにこの日は息子2用にお下がりのジャージの裾上げ2本、息子2のおもちゃの
ゼンマイ式カブトムシ2体の修理なども完了し、非常にすっきりしました♪


物との関りは、「選ぶ・買う」が楽しいのはもちろんですが、この「修繕してぴったりした状態にする」の気持ち良さったらありませんね。カブトムシは購入後すぐ調子が
悪くなったのがどうしても気になり、子どものせいか元々の不具合か確かめる為にもう一体買ってからメーカーに不良状態を報告すると部品を送ってくれ、再び元気になった直後にまたすぐ別の部品が取れ、瞬間接着剤を買いに走り、取れやすかった部分を接続してようやく完了。6歳からって書いてあるけど、この繊細さは…優しく扱う訓練ですね。アニメ上では2体で活躍するカブトムシらしいので、息子は大満足です。

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厨房設備もやってきました。ここはちょっとピシッと揃えたかったので、
新品を導入です。こんなに新築っぽいところで働くのは初めてなので、気持ちが
引き締まります。はるばるやってきた器具たちにはひとつひとつ、よく来てくれたね。
よろしくね!と声を掛けずにはいられません。

 

春のしずく

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まだ雪残る地面の枯れ草を突き破って、今年もスノウドロップが咲いてくれました♡
工事箇所から移植して心配していたけれど、ちゃんと花開いて嬉しいです!
上が自生のもので、下は函館のTさんのお庭から分けていただいたもの。

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こちらもたわわに蕾がつきました♡楽しみです♪

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先週兄と散歩に出かけた息子2が「おとうさーん!おかあさーん!」と大声をあげて
駆けこんできたので何事か?!と思ったら、「フキノトウ出てたー!!」とのこと^^
ふたりで集めてきたものをフキ味噌に。
「春のにおい!」「苦いけど美味しいね!」とホカホカご飯にのせて嬉しそうに食べていました。以前は見つけ次第摘んでいた子どもたちも、今は開ききらない小ぶりのものが美味しいと分かったようで、ちゃんと食べごろの美味しそうなのを摘んできてくれ、成長を感じました。

 

 

 

 

 

命を潤す水のように

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ずっしり手のかかる息子2もいよいよ卒園。数年前から寝る前に読んでいた
『日本の昔話』(小沢俊夫再話、赤羽末吉画、福音館書店)全5巻を読み終えました。

1冊に300話入っているので1500話。日本各地で語られてきた昔話を、資料だけでなく
実際に地方の語り手を訪ね歩き、口伝えを前提に小沢さんが苦心して「共通語」で書き起こした再話の数々。それを更に編集部と現代の語り手や図書館員なども加わり総チェック。目だけでなく、語ったものを耳でチェックする作業を重ね、語る時の呼吸のリズムを大切にしながら言葉遣いはもちろんのこと、句読点1つに至るまで選び抜かれ、洗練された渾身の作です。

見た目地味で挿絵も控えめなこの本を、西荻時代に編集者のHさんからおすすめされても、ひとりで読みこなすことはできませんでした。
「ねぇおはなしして」とおっぱいを欲しがる赤子ように日々せがむ息子たちがいなかったら、1500話を終いまで読み通すことはできなかったでしょう。
口に出して読む、耳から聴くという体験を通じて味わったこの5冊の本には、見た目からは想像もつかない膨大なものが入っています。

1970年代に満ち足りた日本に生まれた私は、物質的には満たされても、何か決定的に時代に失われたものを感じながら、根っこがないような不安定さを抱えて生きてきました。
それはこれだったのかもしれない、と全部を読み終えて思います。
会ったことのない人々の沢山の「何か」を、確かに受け取ることができました。

囲炉裏端でおじいちゃんおばあちゃんに寝る前にお話をしてもらえる環境は現代になくても、小沢さんと福音館書店が命がけで作ってくれたこの本があります。ありがたいなぁと心から思います。命を潤す水のように、物語が体の根っこへ行き渡り、どっしりしてゆくのを感じます。

人が自分の体で体験できることはほんのちょっと。現実の世界で出会える人にも限りがあります。
だから物語が必要なのでしょう。物語ははるかかなたの時代から現代までの全てを連れて来てくれるのです。

ニュースで心が痛むたくさんの出来事を見るにつけ、例えその人が大きくなっていても、どうかこのような物語と温かいご飯がその人に届きますように、と祈らずにいられません。

明日は春分ですね。お墓参りには行けないけれど、子どもたちとぼたもちを作って
遠くからお参りしようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここにも春が

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3月上旬、エネルギー切れを感じていた矢先に、大きな励ましをいただきました。
ほんとうに、神様がいるのかと思った。けどたぶん、思いやりを尽くしていただいた
だけ。私にもそんな贈り物ができるだろうか。

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可愛いミモザと共に、春が訪れました。
その週には家族の連続誕生日もあったりして、息子1ついに二桁になりました。

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お店と共に皆様に見守っていただきここまで大きくなりました。
ありがとうございました。

男子3人で作ったバースデイケーキ。中は抹茶味のスポンジにクランベリーが散らして
あり、栗のクリームとチョコレートがなかなかおしゃれな大人っぽい味でした。

生まれてきた息子1にあげられるものは何だろう、と考えて、非力な私は抱っこの
代わりにひらすら子守唄を歌い、お金と物の代わりに一緒にいることをプレゼント
して、本は読んでと言われるままに何十回でも読み、やってみたいということは
他人に迷惑かかることと健康を損なうことを除きだいたいやらせて7歳まで育つのを
見守りました。

7歳からはゆきだるまが転がるようにその核がごろんごろんと転がり、
そこから少し手を放して息子2の方へ重心を傾け、目は生き生きしてるかな、
毛並みはいいかなということくらいしか気に掛けてなかったけど、
何だかマイペースにやっているようです。


寝る前のお話は息子2が占領しがちですが、「タンタンの冒険」シリーズだけは
息子1の為だけに読み続けようと決めて、5歳の終わりから9歳の終わりまでに
シリーズ24冊を2周しました。すごく楽しくて、共通の笑いが得られたことは
大収穫です。全然完ぺきではないけれど、やるだけやった、と思いました。


何となくの子育ての方針は息子2になるとぐだぐだに崩れ、サザエさんのように
怒りっぽく追い回すことが多くなった気がします。
(注意は3回目から怖くなるよって言ってるのにきかない息子2)
息子1のこれまでの環境は本人が持つ運みたいなものなのかもしれません。
本人が育つ方へ育つ。見守る大人は、きっと親でなくてもいいんでしょうね。

 

いつだったか五味太郎さんが「(子どもが育つとき)信頼できる大人が1人いれば
いい」って言っていました。今の日本で「お母さん」にかかるプレッシャーって
重すぎる気がするので、みんなに抱っこしてもらって、お母さんじゃなくたって
全然いいよねって雰囲気の社会になるといいなぁと勝手なことを望んでいます。


息子1が10歳になり、肩の荷が半分降りたこの頃。
一方で7歳に向かっている息子2はずっしりと。まだまだこちらはかかりそう(^_^;)
「前例」とはぜーんぜん違う、また新しい1年生の誕生です。

 

 

 

 

 

東日本大震災でお亡くなりになった方のご冥福をお祈りします。

被害を受けた方々が健やかな日常を取り戻せますように。

 

先日朝日新聞で読み心に残った記事が、デジタル版で本日より詳細に
公開されていました。岩手県大槌町の保育園の園長先生のお話です。

→ 3月11日の記事

 

大変な思いをされ、真摯にその時のことと向き合い、誠実な態度で未来に
備えようとしていらっしゃる姿勢に、深い悲しみとともに心打たれました。

激動の時代、マニュアルや前例を参考にする危うさ、
みんながその時その場で大切なものを考え行動しなくてはということ、
私も改めて胸に刻みたいと思います。

 

 

春のお菓子


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店頭販売は4月6日(土)より始まります。
みなさまにお会いできる日を楽しみにしています♡