大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

平和を見る

昨日、保育園に息子を連れて行くと、先生が「ミサイルのことがあるので
緊急連絡先を確認しています。緊急避難の際は電話がいきます。」と。
ドキドキして一日過ごしましたが、今のところ何事もなく。
襟裳岬北朝鮮を太い線で結ぶとここも入っていますから、リアルな恐怖感がありました。


そんな人間の世界とはお構いなしに、花は今日もきれいで、虫たちの世界は面白いです。


おかげさまで、夏の日曜営業無事終了しました。
たくさんの方にご来店いただき、応援していただきありがとうございました。
夏は特に色々な場所からのお客様が多く、刺激を受けます。

ある時は岩手の大槌と盛岡からの姉妹が偶然通りかかった三月の羊をとても気に入って
下さり、ひとときおしゃべりを楽しみました。
姉の義母が、震災当時住んでいた釜石から大槌に仕事に出ていた為に命が助かり、それ以来
大槌に親しみを感じていましたし、震災まで通販で盛岡のお客様は多く、私も何度か訪れて
文化と歴史のあるすばらしい街と思っていましたので、岩手の近況を聞くことができてとても
嬉しかったです。大槌にもだいぶ家が建ちました、と教えていただきました。



夏の日曜日は子どもたちは持て余し気味でしたが、最後の日曜にはふたりで庭で虫採りを
するまでになり(3歳児の時は大人が入らないとなかなか遊び続けることができなかったので)、
成長を感じるとともに、大沼の豊かな自然に恵まれている幸せを感じました。
お客様も虫好きの方は子どもたちと一緒に楽しんで下さっているようでした。
今、蝶は見ごたえのあるカラスアゲハが舞い、トンボはオニヤンマやアキアカネなど数種類。
私は決して虫好きな方ではなかったけれど、昆虫の彩色や飛ぶ様子を見ていると、
TVニュースで流れる映像の恐怖を鎮めてくれる不思議な落ち着きが生まれます。

どうしたら戦争がなくなるか、子どもの頃から祈りとともにずっと考えてきましたが、
大人になっても非力であることの情けなさを噛みしめながら、それでもどんな場合でも
「争わない」と心に決め、子どもたちにもその姿勢を教えてゆくこと、遠くにいる人の幸せを祈り、
足元にある本当にささやかな幸せや身の回りの愛情を感じる力を持つことが、遠回りなようでも、
ともすればイベント的な反戦運動より効果を持つのではないかと思っています。

2、3か月前、4歳の息子が「北朝鮮って悪いの?」と聞いてきました。
ドキッとしながら「誰かがそう言ってたの?」と聞くと、
「ミサイル打ってるって言った。俺バットでぶっ飛ばしてやる」とのこと。
するといつもは大人しい息子1も加勢して、「ボコボコにしてやる。こっちもやり返せばいい」
など勢いづき始めました。

私は「北朝鮮の上に立つ人は確かにミサイルを打ってるけど、他のたくさんの人たちは食べ物も
少なくてとても困ってると聞いたことがあるよ。Kちゃんみたいな子供もたくさんいると思う。
ミサイルを打ってしまうくらい困っているのかもしれないね。どうしたらいいんだろう…
お母さんだったら食べ物を送ってあげたい」と伝えました。
すると子どもたちは「ミサイルじゃなくて飴を打って雨みたいに降らそう!」と盛り上がり始めました。

報道で映し出される北朝鮮に関する映像は金さんと軍隊ばかりです。けれども見えない
映像の彼方にたくさんの人々がいるでしょう。ひとつの国が一人の人間の印象だけで
位置づけられてしまう怖さを、子どもたちの素直な会話から感じました。


いつも函館のおいしいものを教えて下さるKさん夫妻からの差し入れ、阿佐利のコロッケ。
心にしみました。
9月からは通常営業となりますが、3日(日)は大沼公園近くで行われるジャズフェスティバル
マルシェに参加します。音楽と美味しいものをお楽しみください。