大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

誰もいないとこへ

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少し前のことになりますが、車で2時間の黒松内へ行きました。ぶなの北限で豊かな森とすばらしい川のある町です。写真は第一目的地。
ここで何をするかというと…

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ひと気のない町はずれに案内通り車を止め、入って行きました。

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崖のような斜面を降りて…作業道具を使って10分もしないうちに…

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「あったよー!」

何かといいますと、黒松内には瀬棚層というおよそ100万年前の地層がむき出しになった場所があり、化石が発掘できるのです!!(地層アップの写真がなくて残念なのですが、私の体ではこの崖を上り下りすることが難しく、泣く泣く上で待っていたので)

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黒松内が海だった頃に堆積した地層で、たくさんの貝や鯨、カイギュウの化石などが出てくるのでした。ブナセンターで発掘に必要な道具を借りることができ、掘った化石は自宅に持ち帰っていいのです!!すごい!!!

家で歯ブラシなどを使って丁寧にクリーニングしたのが上の状態。見たことないくらいの放射状の線の数(上の写真中央)だなぁ、見たことないくらい刻みの深さ(上の写真の2時くらいのとこ)だなぁと思ったものは、絶滅した種でした。

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ムカシオナガトリガイ

中央にあった放射状の線がやけに多いのは、ヨコヤマホタテガイでした。なんて美しくロマンがあるのでしょう。太古の海を思い浮かべながら、本当に楽しい気持ちになりました。どんな波に刻まれた模様なのでしょうね。

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帰りに立ち寄った濁川温泉の新栄館は、すっごく趣のある私好みの古泉です。コロナ下で色々工夫しながら無人で開けてくださっているオーナーさんに感謝。誰もいなくて、来た人の善意が感じられるほっこりする古き良き温泉でした。

濁川温泉郷は数年前に比べてだいぶ静まり返った感じになっていましたが、この素晴らしい湯は国の重要文化財に指定してもいいくらい貴重だと思います。明治・大正に建てられた、今は立ち入り禁止の建物内部も気になるー!そっと応援しています。