大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

旅のおすそ分け

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散歩日和。夫が別室にいる時にすっと家を抜け出て東屋へ。いつもの散歩道も新鮮に見える。雪の状態次第で私には降りることができない足場の悪い湖面への坂も、今日は氷ではなくふわふわずぼずぼの雪だったので行けそう。思い切って降りてみた。

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端っこだけ少し解けているけれど、ほぼしっかり凍った大沼。
ワカサギ釣りのツアーで歩いた人の足跡が気になって追跡。
上の写真の中ほどへ出て左折する。180度後ろは一番最初の写真。

夏はセグウェイツアーをしている小泉さんが、冬はこの辺りでワカサギ釣りのツアーガイドをしている。釣ったワカサギをその場で天ぷらにして食べる人気ツアーだが、再びの感染拡大で観光客は減少とのこと、今日は木曜ということもありひと気がない。

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このアーチの向こうへ足跡が続いてく。この横一列に木は並んでいるところは、普段は岬のように突き出しているところ。私が歩いてるのは、夏にはたっぷりの水を湛えている湖面だ。端っこは氷が薄い可能性もあるので、用心深く足跡をそっと辿る。

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足跡とソリの跡がずーっと向こうに消えていった。

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右のこんもり木が茂っているところが岬。冬だけ立ち入れる場所。不思議な感覚。手術後は足元が危ないのでこれまで絶対にひとりでここまで来ようとは思わなかったけど、ちょっとの冒険で清々しい気分になった。ひとりで歩く時は、危険を全て一人の身で預かって全世界に感覚を開いているから。

今自分がここにいることは誰も知らない、と思うと、楽しいような怖いような静かな気持ちになる。もちろん携帯やスマホは持ってない(家にもない)。この気持ちが好きだから、つい息子2がふらっと出かけるのもうっすら許してしまう。

「今ならできるかも」という気持ちを大切に、一個ずつ挑戦を重ねているうちに、何とか自分を取り戻してきた。死なないように生きなきゃと思う反面、死んだように生きてるのはごめんだという気持ちが強くなる。日常のささやかな冒険を見つけ、これからも一歩一歩。