大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

道南の魅力

冬こそ絶景の楽しめる一番のチャンス、大沼です。七飯町の冬のアクティビティを紹介する映像が、日本国際観光映像祭にエントリーし入選、さらに北海道部門でファイナリストへノミネートされたそうです。

こちらから→七飯町のアクティビティPV

これが日常、で育った子供たち。田舎の不便はあるものの、やはりすばらしい特別な体験のできる場所なんだと認識できます。私たちが普段やっている冬の遊びが、美しく躍動感あふれる映像にまとめてあり、不思議な気持ちになりました。

さて、新函館北斗駅隣りの「ほっくる」と同じフロアで見つけたチーズとワインが充実している酒屋「稲村屋」さん。


道内のチーズが揃う魅力的なコーナーがあり、チーズとワインに造詣の深いご主人の話はつい買ってしまう熱量で、大変興味深く拝聴しました。

数年前から、道南がワインの産地として急成長しつつある話は、周りの友だちや山田農場さん、北海道新聞から聞きかじっていたのですが、バラバラだった知識のピースに、稲村屋さんのご主人が一本糸を通して全体像を見せてくださったよう。

特に北斗市は意志のある個人の方の新しい醸造所が出来ているほか、大手メーカーがブドウの適地として未来を見据えた農園作りに取り組むなど、今後の展開がとても楽しみです。市の取り組み意趣はこちら

今月の「ワイン王国」では、北斗が一エリアとして紹介されたんですよ!と誇らしげに雑誌を開いて見せてくださいました。


道内のワインがずらりと並ぶ棚。

ワイン王国の特集ページはwebでも見られました。

ナチュラルワインで有名なのらくらさんは、山田農場の取扱いと同時期に、西荻窪の常連客で文通友達のように長くお付き合いをしているKさんからも教えていただき、特別なお客さんのある時などに手にしました。

昨夏ポルトガルから来たライターでチーズ愛好家の脇山美伸さんとは、山田農場さんのチーズとのらくらさんのスパークリングワインでとても贅沢なひと時を過ごしました。夢のような時間でした。

年数回の体験だからこそ、チーズ&ワインの食卓は人と過ごした時間と共に、心に残るものとなっています。ワインはなかなか手が出ないけど、チーズはおやつ代わりに手頃な価格からあるので、北海道ならではの味を見つける楽しみが増えそうです。

以前K夫妻にいただいてとっても美味しかったニセコチーズ工房さんの商品も揃っていました。ちょっとした贈り物にも良さそう。

パン祭りの際、もしお時間があればぜひのぞいてみてください。

酒舗 稲村屋

場所:新函館北斗駅隣り 北斗市観光交流センター別館

 



釧路からの便り


釧路の地産地消センターロ・バザールさんから、とてもすてきなディスプレイの写真を送っていただきました。お菓子を大切に扱ってもらっていることが伝わってきて嬉しかったです。

色々な規模のお取引を経験してきましたが、自分たちと釣り合う規模で丁寧に扱っていただけると充実感を得やすいと遅まきながら実感しています。規模だけではないのでしょうけれど、こんなに細部まで心を込めていただけるとは本当に幸せです。

続く物価高騰もあり、この1月2月はこれまでに経験したことのないほど通販のご注文が少なく不安な日もあったのですが、前回に続きロ・バザールさんの写真を拝見して勇気ををもらい、良い氣を分けてもらいました。

静かな日は英気を養い、次への工夫が生まれる時。何か次のステージへ進むためのステップなのかな、と感じ、堂々と改善に手を掛けてゆったりのペースを楽しんでいます。

道南は昨年、過去最多の廃業件数だったという新聞記事を読んでぞっとしましたが、昨日は北斗市の皆さんの北斗愛に触れ、まだまだ道南は掘り起こす魅力、発信してゆくべき魅力がたくさんありそうだと明るい気持ちになりました。

どの場所でも、住んでいる人がその場所を愛していることが何よりの魅力で、愛情をかけていくことで力がアップするんだという基本を胸に刻みました。明日は「ほっくる」の中でみつけた酒屋さんをご紹介します!

 

 



 

パン祭りまもなく


すぐいっぱいいっぱいになってしまうので、あまり新しいことは重ならないようにしているのですが、今年に入ってから何か新しい流れがボンボン来て、次々に「始まってゆく」感じ。

去年までだったらためらっていたのですが、今はこの流れに乗ってみよう!と少し軽く考えて「一歩踏み出す」方へシフトチェンジ。三月の羊はインスタ、キャッシュレス決済と同時に、レジも電子化しました。オンライン・店舗ともクレジットカード決済ができます(Paypayなどは順次検討)。

今回のイベントではレシートが紙で出ないのでご了承ください。必要な方は、メールアドレスや電話番号を教えていただくとその場で電子レシートを送付できます。領収書は手書きで出せます。

一緒にお仕事する北斗市観光協会のスタッフさんたちは若い活気のある感じで、今回のパン祭りも楽しい雰囲気です♪

久しぶりに訪れた新函館北斗駅となりの交流センター別館は、飲食スペースや勉強や仕事ができるワークスペースwifiあり)もあって穴場感があり、プライベートでも来てみようかな、と思いました。

駐車場は2時間無料。駐車場が不安な方は上の階へ行くほど空いていて、青空駐車場もあります。

 

フロア内の「おがーる」でホットコーヒーも売っています。休憩スペースがあるので、その場で気軽に食べられるのが嬉しい。当日はないようですが、今日は無料卓球コーナーまであって、室内の充実ぶりにびっくりしました。

すてきなお店も見つけたのでまたご紹介しますね!
25日午後、ぜひお越しください(^^)/


 

 

真夜中を歩きながら

昨春、手術以後心の支えになっていたcreepy nutsオールナイトニッポンが終わって、眠れない夜をどう過ごしていいか途方に暮れていた時期があった。

翌週から始まったAdoの、鶯の初鳴きのような初々しいラジオを時々聴き、続くフワちゃんの気遣いと愛の溢れるラジオにしばし光明を見出す。連続で自虐的パーソナリティーは無理と感じ、Adoよりだいぶお姉さんのフワちゃんにすがりついて数か月。creepy nutsの穴をわかってくれ、みんなー私の胸で泣いていいよ!と両手を広げてくれたところに甘えた。

時々他の曜日のパーソナリティーも一巡して、やっぱりフワちゃん。けど、あるあたりから意識的に夜iPodをつけないことに成功し、代わりに本を開く。

ベッドでスマホは悪習慣とか(私のはスマホではないけど)時間の無駄とか、そんな当たり前のことを言ってくれる人は、きっと夜中にオールナイトニッポンに心救われる人間の気持ちはわからないだろう。

午前1時、2時、あるいは3時、4時、5時。iPodの明かりを家族に見えないように布団で隠しながら暗闇でこそこそラジコやyoutubeを動作するのをやめてからは、ランダムな目覚めとなった。でも、本だから気にならない。見つかっても、ちょっと堂々とできる。

家族から離れ、ひとり北大病院で1か月半過ごす私に姉が勧めてくれたiPodは、4年経って瀕死の状態だ。だから、なるべく早く依存をやめよう、と夜の使用を手放してみた。今は西荻の雑貨店FALL店主、三品さんの本が深夜の友。


『波打ちぎわの物を探しに』三品輝起、晶文社、2024年

めまぐるしく変化する世の中を見据えながら、過去の体験や読んできた本を絡め、ユニークな筆致で綴る。

かつて西荻で学友みたい、と不遜にも肩を並べていたつもりだった私は、子育てをしている10数年間で三品さんに遥か引き離されてしまったように感じていた。子どもを産むと、難しい本が全く読めなくなった。長男を妊娠したのち、ようやく私が自分の読書をしようと思えるようになったのは、ついここ1-2年のこと。

古典児童書なら誰にも負けないくらい読んできた15年だった、と誇れるものの、2冊、3冊と著書を重ねる三品さんが眩しく思えた。でも、今回の本を読んではっきりわかった。三品さんとの差が開いたのは、別段子育てをしてきた15年の為だけではなかったということ。

20代に差し掛かる前から、もう三品さんの中でここへ向かう心の準備ができていて、だから積み重ねが一定のラインを超えた時、1冊目夏葉社、2冊目新潮社、3冊目晶文社という見事なステップを踏んだのだろう。出会った時点でのモチベーションや布石の数が、全然違ったのだ。

3冊目。筆が乗ってきた本書は、深夜徘徊のお供にしっくりくる。チェックしたいメディアが幾つも並び、メモを取ってしまうような本は久しぶり。それでいて不思議ないびつさを持って世の中を見切るため息まじりの哲学者のような足跡が、真夜中の孤独を和らげてくれる。

今夜はAdoの代打で1年ぶりのcreepy nutsオールナイトニッポン。Rさんは家族が増え、松永さんはメディアを離れてスクラッチに打込み、もうあの中学の教室みたいな場からはだいぶ遠くなってしまったかもしれない。いつでもリアルな今の自分を見せてくれるふたり。心底くだらない幸せな時間が、あの時の私を救ってくれた。

もやもやした日々も夜に目が覚めることも、全部良しと思えるほんの少しの余裕が生まれたから、今は夜が怖くなくなってきた。起きても本が読めてラッキーだ。

子どもたちを22時に寝かせるために必死で灯りを消してきた自分も、布団の中で隠れてラジオにすがりついていた自分も、今はがんばったな、と抱きしめたい気持ち。

ただただ笑いはじけて何もかも忘れさせてくれたあの時のラジオ。あんなに他愛ない愛すべき場所はなかなか見つからないけれど、緩和ケアを見つけ、私は日常に戻ってゆけるようになった。手のひらサイズのiPodは製造を止め、時は流れてゆく。

 

instagram始めました


ほんとうに遅ればせながらなのですが、数日前からinstagramを始めました。

ねこひ日記は心のふるさとだと思っているのですが、文章を書くのがどんどん下手になってしまって、思っているのと違う方向にいってしまうことが多々あり、時々苦しくなることも。

写真はよほど悪意がなければ人を傷つけないし、こちらに移住して、国定公園のほとりで暮らすというすばらしい体験を、instagramというツールはみなさんと分かちあいやすいように感じ、またご覧になる方のタイプも違うようなので、始めてみました。

まだ5日目ですが、函館の方たちが次々にフォローしてくださっていることがとっても嬉しく、仲間に入れてもらった感じです。

函館は、観光客として歩くとちょっと冷たいなと思うこともあったのですが、この一年、特に同業者の方々にたくさん助けてもらい、心の温かさに感動する体験をたっぷりして、函館が大好きになりました。deepな函館はあったかい★

助けて!って恥も外聞もなく扉をたたくと、函館の人ってみんな助け慣れているというか、あっという間に入れてくれて、優しく時間を差し出してくれて。「つながり」も小さな街ならではの絆の強さとあったかさを感じました。

これからも、大沼love♡七飯love♡函館love♡をもっともっと広げてゆきたいです。 
ねこひ日記も、引き続き心のよりどころとしてぽつぽつ書いてゆくので、どうぞよろしくお願いします。


 

 

雪像とチョコレート菓子


大沼雪と氷の祭典 地元の子供たちも参加して作る雪像群。今年は力作揃いでした。


大沼の空のきれいなことが改めて実感できる場所でした。大沼学園の作品はいつも圧巻。

店舗はCLOSE中ですが、オンラインショップは季節のお菓子色々。


今月はブラウニーも焼いています♪


三月の羊オンラインショップ

インボイス制度のその後


インボイス制度について、施行された後はメディアに取り上げられることもなく日常が進んで4か月経ちます。

50万筆の反対署名が集まっても変わらないという現実への無力感と、できれば楽しい気持ちをお届けしたいと思って使っているインターネットで愚痴めいた話をしていることも辛く、皆さんを不快な気持ちにさせているのではという気持ちと、日常業務の忙しさもあり、ご報告する気になれませんでした。

はっきり言って、辛いです。それに、じわじわと止まることのない世の中の値上げの一因は、燃料費や戦争の影響に隠れていますが、やはりインボイスが無関係ではないと思います。

うちは登録事業者ではないので、卸先から「番号を教えてください」と言われても番号が提出できません。そうすると、相手の方は経費の一部が控除できず、困ることになります。結局、誰が負担するか、という相談が始まります。

(卸はご相談があるだけ良いのですが、個人のお客様に関しては、自然と足が遠のいてしまっている可能性があり、見えません。)

持っていない人を排除するのはルール違反、となっているので、それをあからさまな理由に断られることはありません。でも、取引をする際にはやはり、負担分を誰が持つ?となります。つまり、以下のどれかなのです。

1*卸す元が持つ
2*卸した先が持つ
3*値段に加える(買う人が持つ)

3年の間は控除期間で大した額ではないので、「うちが持つよ」と言ってくださるところもあります。でも、毎回気まずい思いをしますし、バランスというものがあるので、代わりに価格を据え置きにするとか、手数料負担はこちらが請け負うなど、お取引を継続できるよう、相手の御負担だけにならないよう気を配ります。そうでなければ、いつのまにか取引が自然消滅してしまうことがあるからです。

小さな店だけの負担ではない、というのは1・2・3を並べるとお分かりになると思うのですが、1は大きな企業が持つわけですが、全額負担ということはあまりないので、どうしても売値が上がることになります。

3年間の控除の間も、特別な計上になるので、恐らく先方にも事務的なご負担があるかと思います。このご時世で皆さん節約志向ですし、全額価格に反映しては売れなくなってしまう危機感もあり、裏舞台を歩く私の肌感覚では、結局このインボイス制度による負担分は、1・2・3の全員が分かち合って負担しているのです

そして前々からお伝えしている通り、お金だけでなく、事務の煩雑さがとにかくひどい。これに取られる時間や心労は考えたくもないですが、こんなことならいっそ、軽減税率をなくしてくれ、と思うほどです。

悩みはうちが登録者になったとしても、解決しません。

例えば、登録者になって売上が1000万に届かなかった年でも、1000万以上売り上げがある人と同じように税金を払うことになりますし(母体が小さいと数十万の増税は大きな負担になります)、1000万以上の売り上げを出したとしても、今度はお取引をする相手がインボイス登録者になっていない直売所などからの買い物の経費が控除できなくなります。経理の煩雑さはやはりつきまとうでしょう。

小さなお店やフリーランスという働き方は消えてゆきます。これでいいのでしょうか。

今、社会は大きく揺れ動いています。困っている人がたくさんいます。困っている人だらけと言ってもいいくらいです。大変な状況を抱えて働くには、小さく働いても生活が成り立つ、ということが大切のように私は思います。

大きく働かないと生活が成り立たない、というのでは、子育てとの両立がとても難しいです。少子化対策をするのであれば、ぜひ小さく働くことがやりやすい社会にしてほしいです。フリーランスで介護をしながらお仕事をされる方や、持病がある方も同じ立場だと思います。

小さな働き方は、人の支えになり、自信になります。国の経済力や健康をアップすることを考えたら、これほど有益なものはありません。どんな人も自由に小さく仕事をできる仕組みを開いておいたら、社会は緩み、元気になってゆくのではないでしょうか。

周りに自営業者が多いですが、どの選択肢を選んでも負担が増すという印象です。インボイス制度は、多様性が生かされる社会の弊害になっていると感じます。今からでも、廃止が無理でもせめて凍結、もしくは消費税を一律8%に!と切に願います。

小さな声ではありますが、現状のご報告でした。
反対署名はまだ続いています。50万筆を無視されるなら、100万筆を目指して。
2/11は新宿駅や名古屋など全国各地で署名や集会が行われたそうです。機会がありましたらぜひご署名をお願いします。

STOP!インボイスの署名サイト(orgという団体のサイトです。その後のお便りが「こない」というボタンを選んでおけば、署名後余計なお便りは届きません)

*ほかに大きな署名を集めているところが見受けられないので、こちらをご案内しました。私の知らないご不益がありましたら申し訳ありません。