大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

お店

車を運転していると、長いものがさっと道を横切る。
キツネとリス。さすが北海道!
野良犬や野良猫より見る確立が高い(笑)。


店内の準備、今週は棚をつけたりレジ台を作ったり、
看板を作ったり。
少しずつ少しずつ、形が出来上がってくる。


懐かしい看板も復活。
2004年の蒸し暑い中、この看板をはじめ、
珪藻土塗り、ペンキ塗り、トイレの壁剥がしなどなど
西荻のお店をひたすらリフォームしていた時の情熱を思い出す。

すでに30年以上お店として使われていた場所のリフォームは、
けっこうしんどいこともあったけれど、あの時は勢いで
できてしまった。

泣いたり怒ったり笑ったり、密度の濃い日々だったな。
ボロボロになるまで夫婦喧嘩して、羊じゃなくて私が飛び出した
こともあったっけ。

それでも来てくれるお客さんに支えられて、いつでもお店に戻った。
あの場所が、好きだったから。
そうして否応なく通いながら、場所はこちらが作るだけでなく、
来てくれる人や天候、全ての作用で「作られていく」ものなんだ
と肌で感じることができた。




だから、閉じる時は西荻のお店を大切に思ってくださっていた
お客さんたちに、心の中で謝った。
一緒に作ってもらったあの場所を終わりにしてごめんなさい。
でも、お店は生物だから、生きている限り変化してゆく。

そんなわけで、またこうしてあなたに来てもらえる場所ができて、
私はとても嬉しいのです。
あの日々よりはだいぶ落ち着いた気持ちで、今度はどんな空間が
育っていくのか楽しみ。
少しだけ、新しい初めての不安を添わせながら。