10kgのお米を持つとき、子どもたちの成長を感じる。
帰るなり「おなかすいた。なんかちょうだ〜い」と長男。
両手をのばして
「まんま!まんまんま〜ん!(飯っ)」「ばん!ばん!(パン)」
と迫ってくる次男。
炊いても炊いても、爽快にご飯が減っていくようになった。
もうすぐ5歳になる長男は、いつのまにか魚の骨を自分で
取って食べられるようになった。
驚いている私に、声色を変えて「おまえを骨抜きにしてやる〜」
と気の利いたセリフまで吐くようになった。
はりきったお兄ちゃんぶりで、よく弟の面倒を見てくれる。
1歳2ヶ月になる次男は、最近保育園へ入園した。
帰って来た彼へ両手を広げ、再会ごっこを求めた私に
両手を広げて向かってくると、あと3歩のところで向きをかえ、
夫の方へ抱きついた。
くやしいからもう一度チャレンジすると、今度は
途中まで満面の笑みで私に向かってくれ、あと2歩のところで
横にすり抜けていった。
いつのまに、こんな小技ができるようになったんだろう。
お店という赤ちゃんを西荻窪で育てた千本ノックの日々は
ほんとにへとへとだったけれど過ぎてみるとメダルのような
重みと誇らしさを持って今も私を励ましてくれる。
今ではだいぶ成長して、はらはらすることなく見守れるようになった。
今、子どもたちを育てながら、時々あえて少し手がかからなくなった
ときの切なさを思い、また今に戻る。
私も夫も10年たって、あの頃ほどケンカをしなくなった。
一緒に何かを作り上げた、育てた戦友、という思いがあるからだろう。
次男の爪を3日にわたってようやく切り終え、慌てて長男の爪を切り、
合間に自分の爪を切る。するとまた子どもの爪が伸びている。
この調子で一週間があっという間に過ぎてゆく。
そんな生活が、なんかいいなと思う。