こちらも2月~3月中旬発売中♪
楽しいお茶のひとときを。
コロナ下で息子1が家庭科の調理実習をなかなかできず、残念に思っていました。先生はオンラインで一緒に作る動画などができないかなど涙ぐましく手探りしてくださっていますが、やはり難しい状況。
息子1が2年後には旅立ってゆく前提で接している私としては、それまでに何を伝えられるかと時々焦るような気持ちになります。成人年齢の引き下げ、選挙やクレジットカードを作る年齢も引き下げられるとなれば、それまでにある程度の一般常識や判断力、考える力を身に着けておく必要があるでしょう。
自分だって大して力もないのにほわんと大人になってしまったから大したことは言えないのですが(^_^;) 限られた時間の中でこれは身につけてもらいたい、と新年に一緒にやったのは、「お茶を淹れる」こと。
ご飯を炊く・味噌汁を作る・一品作るはもちろん基本で大切だけど、この横道にそれた「お茶を淹れる」が私はすごく好きな作業であり、息子の人生にもあって欲しいな、と思い、緑茶を一緒に淹れました。休み中に3回淹れてもらい、ひとまず完了。
簡単な作業ですが、お茶を淹れる所作や時間は本当にたくさんのことを教えてくれます。淹れるものは何でも、気持ちは同じ。まずは自分に美味しいお茶を淹れる。ほっと一息つく。それを人生のおともにしてもらえたら、と思いました。
私にとってはお茶を淹れる作業は気持ちが落ち着き、とても心満たされるものです。しゅんしゅんとよく湧いた薬缶の音、しっかり温めた急須に適切な茶葉を入れて適切に注ぐお湯、すぐさま閉める蓋。茶葉が開いてゆくのを感じながら過ごす時間も香りも、丁寧に注ぎ完璧な色で湯飲みの中に踊り輝くお茶も、まず自分を癒してくれます。
飲めばほっとひと息。呼吸を止めて動いていたことを教えてくれることもあれば、不安や緊張をしばしほどいてくれたり、手を暖めて心を緩めてくれたり。美味しく入らなければ、自分の状態を知ることもあります。他の方へお茶をお出しできる状態に、まずは自分を整えることをいつも心がけています。身だしなみのように。
手術後の仕事の仕方は手探りで、コロナ下ということもあり、この2年働き方に色々変化がありました。去年は少し引いたポジションで立ち回った喫茶業ですが、1年やってみて、私はお茶を淹れたくてこの仕事に就いたのだった、と改めて実感。歯がゆさや充実感が思うように感じられないジレンマはありましたが、大切なことを再確認。
今年はもっと店に立ちたいな、その為に何ができるだろう。充電できた心と体で立春の新しい光を浴びながら具体的に考えると、ワクワクした気持ちが噴き出てきました。皆さんご無事でいてください。そして形は変わることがあってもずっと続けてゆきますので、いつかまたお会いできますように。