大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

雪割花・野菜に誘われる

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「スロウなお買い物展」のお菓子を納品してほっとした昨日、函館から常連のお客さんでもはやお友達のようになっているHさんが本を返しに来てくださいました。時々ねこひの本棚から皆さんに冬のお楽しみにと本を貸すことがあるのですが、美味しい野菜が届いたから、とわざわざ持って来てくれたのです。

外は春の日差しが感じられ、雪解けで水かさを増した川の音は大きくなり、鳥の声も賑やかになってきたところ。福寿草のその後が気になっていたのですが、ひとりでは行けない場所なので、丁度いい!とHさんを誘って散歩に付き添ってもらいました。見ると次々に黄色い花が顔をのぞかせています。

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1番咲きの子も、1週間でこの通り枯葉を押し上げ、元気に花びらを開かせていました。
(左:3月9日頃 右:3月18日 の同じ場所)

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「あっ!あんなところにも!!」Hさんの声の方に目を向けると、雪の中からお日様に向かってしっかり大輪を広げている強者も。

ささやかなことですが、一輪の花も咲くことのない数か月の白い世界を経た後では、小さな自然の色がとりわけ愛しく感じられます。枯れ枝もピンクに色づき、春がじわじわと迫っているのです。

ちなみに、この季節に関東から来た人たちが「(見どころが)何にもないね」と言っていたこともあるので、確かにあの真っ白で静かな世界を数か月体験した後でなければ小さな命のうごめきもノイズ程度にしかならないのかも。

雪国に住む私たちは、冬という死の仮体験を経て、春にはまた会えたことを心から喜びあえるのです。お店が始まるより一足早く、思い切って来てくださったHさんのお気持ちが嬉しく、いよいよ春が来た気持ちが高まりました。

そして一緒に持って来てくださった野菜がこちら!

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立派でしょ。リーク(左の細長い3本)って本物を初めてみたので感激です!
西荻にいた頃熟読していた『セルフヒーリング・クックブック』(クリスティーナ・ターナー著)によく出てきたのですが、当時の東京では見かけなかったのでどんな野菜かなぁと想像しながら長ネギで代用していました。

真狩の三野伸治農園さんのものだそうで、見るからに美味しそう!
Hさんから青い部分も中の土をよく洗って全部食べられると聞いて、早速お昼にクックパッドを調べてリークのパスタを作ることにしました♡

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オリーブオイルにニンニクとたっぷりのリークだけのシンプルなパスタです。2人前に1本入れるというのを信じ切れずに2/3と控えてしまいましたが、炒めるとしんなりして小さくなるので、1本で良かったかも><
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作り始めたところに生協の宅配で北海道産の立派なあさりが届いたので、あさりも加えたらご馳走になりました^^

野菜に誘われるようにしてできたご馳走。力のある食材って、見ていると「こう料理したい」という気持ちがムクムク湧いてきて、生命が通っていることが感じられます。北海道に来て、すばらしい素材からその感覚を教えてもらいました。

三野さんの野菜は、道内だけでなく全国各地でも取り扱っている八百屋さんやレストランがあるようですよ。ぜひチェックしてみてください。Hさんご馳走様でした♡

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