大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

夏の旅のおすそ分け~銀婚湯


憧れの銀婚湯に行ってきました。
道南には名湯がたくさんありますが、秘湯でありながら粋なしつらえのこちらの温泉がかねてから気になっていました。

今年の夏旅はあまり遠くへ行かずに温泉でゆっくりしたいね、ということになり、早めに手配したのでついに叶いました。車で大沼から1時間くらいなので気軽に行けますが、近すぎて宿泊はぜいたくなので、いつかにとってありました。

上の写真は宿泊者のみ入れるトチニ湯。お湯がすばらしい。広い庭園に点在する5つの湯はどれもワイルドでびっくりする程野趣に富んでいましたが、条件が揃うと最高の体感が得られます。手作り感と、絶妙に配されたモミジや川への向きが心憎い。

中には高温すぎて片足ずつしか入れないお湯もあったけど、家族で行ったので笑いながら手湯やひじ湯をしたり、「押すなよ!押すなよ!押すなよ!絶対に押すなよ!」というかの名台詞を子どもに伝授したりして、それはそれで思い出。


旧館はレトロで可愛いかったです。宿が取れたことが嬉しすぎて、今の私には純和風の生活が難しいのだったと前日に気づいたのですが、うまく椅子などを工夫して乗り切りました。体に支障がある場合、頼めば簡易ベッドが入れてもらえるそうです。次回の参考に。

お食事の部屋は椅子でほっとしました。


上、夕食 下、朝食
お食事はとても丁寧に作られていて、美味しかったです。地元の食材や、野菜が多く用意され、あの場所でそれをいただけることに感謝。個室風でゆったりできました。

内風呂がまたすばらしく、お湯・広さ・ロケーションどれも兼ね備え、何より清掃が行き届いていて本当に心地よく入ることができました。内風呂は日帰り入浴ができるので、またぜひ立ち寄りたいです。

旅館全体は飾り気がなく、至れり尽くせり華やかな作りが好きな人には向かないかもしれませんが、私には「簡素で必要な時には親切」が大変ありがたく、得難いくつろぎをいただきました。各所にあるでんとした木の家具が落ち着きを与えてくれ、余計なものがない清々しさを味わえました。

適度に放っておいてくれるけど肝心な部分(今回で言ったらお風呂とごはん)は手を抜かず気持ちがこもっているという強弱のつけ方が好きですし、本当のぜいたくという気がします。銀婚式には新館に泊まりたいな。


いつまでも、この静かでつつましい秘湯が守られますように。
銀婚湯

旅はその2「繁次郎浜」に続きます。
思いがけず、石屋の仕入れも。