大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

受け取る力

発信力以上に、受け取る力を育てること。
今の日本人に最も必要なこと。
画家の村上先生とのやり取りで痛切に思う。

学校では、発信は教えても、受信は丁寧には育ててもらう場が少ないと思う。
だから、まず家庭で取り組むしかない。

私がそのために一番有効だと思うのは、子どもたちがひとりの時間を持つこと。
赤ちゃんの時から、ひとりでじっと世界と向き合う時間は大切。
小さい子には特に大切。その時間が、受け取る力を育てる気がする。

今の日本での子育ては、それが難しいのかもしれない。
子どもがひとりで好き勝手に歩けない。回復可能な程度の痛い目に合いにくい。
何かあれば、全部その場にいた大人のせいにされてしまう。

誤解を恐れず、敢えて言いきれば、何かあった時、全責任は自分にある。
小さい頃からひとりで過ごす時間が多いと、そういう感覚が育つと思う。

ネグレクトではなく、そっとその子の時間や決断を少し離れて見守る、
そういう大人の存在があるといい。

親でなくても、隣のおじちゃんおばちゃんでも、すれ違うだけの人でも、
そういう優しい目でいる人が一人でも増えると、ぐっと子どもの居心地がよくなる。
社会がふわっと心地よくなる。

私もそうあれるように、少しのゆとりを持つ工夫をしていこう。
受信力がなければ、日本は偉大な文化を失なってゆく。