大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

残暑お見舞い申し上げます

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大沼では土日月と肌寒い日が続き、しばらくひっきりなしにオーダーのあったアイスコーヒーに代わって温かい紅茶を頼む方続出するような気候でした。生けるお花も少し暖かみを加えてウワミズザクラの実とクサノオウの黄色。新しいカメラ、まだ使いこなせてないのですが、クサノオウのひだや雄蕊まで写って感激。雑草のささやかな美しさは、以前のカメラでは写しきれず歯がゆく思っていたので。とは言えまたコンパクトカメラなのですが。

夏休みもまもなく終わる(北海道の小学生は8月18日まで)ので、友達の息子Uくんを誘ってみんなで夜釣りに行きました。

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すっかり慣れた風情の息子1。私は大沼のワカサギ釣りと鵡川の生簀でのイワナ釣りくらいでほぼ初心者。夜釣りは初めて。息子1に教えてもらいましたがすぐ暗くなって何をどうやってるのかいまいちわからないまま手探りで釣りました。2匹ゲット!引きが楽しかった!

 

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息子2もいつの間にか投げ釣りが様になっていました。
誰かが時間管理をしなくちゃいけないのに5人とも夢中になり、はっと気づくともう21時。慌てて帰宅。

翌日仕事の後に全ての魚を夫がさばき、ソイはルイベ(半解凍の刺身)、メバルは塩焼き、どんこは汁物と処理してくれました。肝を溶いたどんこ鍋はお酒が良く合う!息子らは恐竜の兄弟のようにメバルの塩焼きに食いついて、ほんのちょっとの身も逃すことなく食べつくしていました。明日のメバルのムニエルが楽しみです♡

私は魚釣りってそもそも釣れないものかと思ってたので、ひとり2-3匹釣れて満足でしたが、夫はいまいちだったらしく、もう次いつどこで何を釣ろうかという方へ気持ちが向かっているもよう。新月満月、満潮干潮、海流、水温など、様々な自然条件が重なっての収穫結果だそうです。自分で釣った魚を食べられる幸せ☆いつまでもきれいな海があって欲しいなと祈りつつ、夏の終わりを満喫しました。

 

 

 

一週間ハイライト

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処暑を過ぎ、日の角度が変わると、店内の暑さはひと段落して朝晩の気温は日増しに下がるようになってきました。

目まぐるしい1週間。
<土曜日>息子ら(特に1!)不在の週末、家は楽だけどお店は猫の手が欲しいのでいつも色々助けてもらっていたことを思い知る。(お掃除&店番助かっていました!)

<日曜日>喫茶開店を祝いに東京から親戚が大沼来訪。少し暑さが収まってヨカッタ!夜大沼小で「チリンとドロン」のクロージングライブ。すばらしいひとときだった。

<月曜日>親戚3方カヌーへご案内。大沼を一番楽しめるのは水上だと思うので、晴天に恵まれホッ。夕景や夜もいつかご案内したいな。

<火曜日>疲れが出てきたので私は少しだけ仕事し、しっかり休む。夫は仕込み。夜五稜郭で結婚15周年祝いに鰻。しっかり回復できた。

<水曜日>お盆最盛期ゾーンに突入したのか、朝から人絶えない。夕方までにやっておく出荷荷物あり焦る。この時期どこも忙しくなるので卸で受けているレストランのパンやセグウェイツアーの茶菓子などオーダー山。何とか終わらせて夕方から大沼に来る東京時代からの常連G夫妻との時間作りたい。…と思っていたら最短で大沼へ到着したGご夫妻がすべりこみで喫茶に来て下さった。喫茶復活を祝う為に飛んできて下さった。ありがたい。夜もわずかな時間だったけれど歓談。

<木曜日>うちから1kmの最寄りホテルに滞在したG夫妻、朝いちで再び喫茶に来て下さる。ほんとにほんとに三月の羊&ねこひを愛し、楽しんで下さってることがじわじわ伝わってきて感無量。お互いの15年の月日も含め。今日もほぼ途切れることなく来客。合間に通販用意。夕方K夫妻、去年散歩中に会った夫妻ご来店。短時間にぎゅっと濃縮された充実を味わいつつ、閉店後すぐ切り替えて通販仕上げ。子ども迎え準備。簡単な夕飯と風呂の用意して出発。仕事の買い出し経由で新函館北斗駅へ。

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1週間の旅を終え、とうとう子どもたちが帰ってくる日。
夫は改札。私は入場券を買いホームへ。18:28着はやぶさ25号。そういえばどこで待ってるとか言わなかったし、何号車だか確認するのも忘れちゃった。かすかな記憶で5号車の停車位置に陣取り、とにかく先頭から順に思い切り手を振ろう!と思った。こんな派手なパフォーマンスのお迎えの人はたぶん私しかいないから目立ってすぐわかるはず。気分はぶたぶたくんのお母さん(絵本『ぶたぶたくんのおかいもの』参照)。

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5号車の前側ドア窓から、ちらっと息子2のような顔が見えたような気がする。私は後方ドア前にいたので、ドアが開くと同時にそちらを見ると、ニコニコ駆けよってくる息子1・2。「おかえりなさい!」「ただいま!」とだんごになって喜ぶ。

たくさんの方に見守っていただき、息子1・2の大冒険無事終了しました。新幹線の内外写真2枚は息子1によるもの。ワクワクしたまなざしが伝わってきたので、みなさんにもお裾分けです。一緒にハラハラして下さったみなさん、ありがとうございました。

新函館北斗駅から一歩外に出ると「さむっ」と思わずつぶやいていた息子らです。一足早く秋がきそうな大沼に、どうぞ涼みに来て下さい♡
明日もトマトのキッシュをご用意してお待ちしています☆彡

 

続・暑中お見舞い申し上げます

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ここ数日ご来店のお客様には店内が暑く失礼しました。この建物で夏を迎えるのが初めてなので対処が遅れましたが、色々工夫しながらできればエアコンなしで快適な空間を作りたいと思っています。すだれはとっても効果がありました!水打ちもなかなかですが持続性がない(^_^;) こちらに来てあまり夏対策をしなくて済んでいたのですが、来年は早めに蔓性植物を育てカーテンも用意します。


友人ゆんぼさんからアドバイスをもらって、屋根への水掛け、玄関解放&奥の窓に向かって扇風機を回す、アイスフラワーを飾る、で効果が上がっています。写真は子どもたちに庭から摘んで来てもらった「涼しそうな色の花」で作ったアイスフラワー。目から涼んで頂こうとテーブルに飾ったところ、好評でした。 子どもらがいる日は外で水遊びがてら水まきしてもらっていたのですが、今日からふたりで高崎へ。

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私と息子1が5時に目覚ましをかけ、息子2は最後に起こすつもりでしたが、1番に起きたのはなんと息子2(既に厨房で仕込み中の夫を除く)。目覚ましが鳴る前に「起きて!」と逆に起こされました。4:45。やる時はやるんだな、と頼もしく思いました。もとより息子1は起こしたことがほとんどないのですが、普段は寝起きに時間のかかる息子2なのです。

5:45に家を出発し、15分後には新函館北斗駅へ。子どもより私が緊張してるかも。内心震えながら、でもここは落ち着いた態度を取らなくちゃ!と平常心を心がけて入場券を買い、始発のラベンダー色のラインが入ったはやぶさ乗降口へ。

「命と切符だけなくさなければまた会えるから大丈夫。楽しんで来てね!」半ば自分に言い聞かせるように伝え、笑顔を作りましたが、緊張するのは仕方ない。だって子どもたちと同じく、私だってふたりを長距離の旅に送り出すのは初めてのことだもの。

入線してくる新幹線はいつ見ても迫力があります。一緒に席を確認して、子どもたちがシートに落ち着いたところで別れました。降りて窓から見ると、もうふたりの気持ちは未来に向かっていて、私の方など気に掛けもしません^^

見えないだろうけど新幹線出発の時間に合わせて車で少し伴走してから家に向かうと、たまらなく淋しい気持ちになりました。でも家に着くと…あれ、何だかとってもラク!接客の為にまずは爆睡。一日の仕事を終え、ラク!あれ?17時~21時っていつもあんなに走り回ってたのは何だったんだっけ?

「片付けて」「床に物置かない」「そろそろお風呂」「どんどん食べな」と一体1日に何十回言っているのでしょう(半分以上は息子2へ)。21時までに寝室へ、と思うと超特急で色々仕上げてゆかなくてはなりません。かなりお手伝いしてくれる子どもたちではあるのですが、自分の面倒を自分で見られる人ふたりだとこんなに楽なんだなと久しぶりに。あと、やっぱりちょっとずつのことですが普段送迎や手配(学校・学童・友達など行き先や帰りの心配)が大変なんだなと気づきました。

子どもたちと入れ違いで、玄関に写真の矢車菊らしい写真の花が咲いていました。少し前から見慣れない蕾があるなぁ、何だろうと抜かずに残していた草です。涼し気な色でとっても可愛い。いつもながら、植物が運んでくれるハッピーや気づきは計り知れない!実家からはふたりが無事着いたことを聞きホッとしました。

今回最大の難所は大宮駅の新幹線乗り換え。一緒には何度も行っているけれど、小1と小5のふたりですから、不測の事態が起こらないとも限りません。一応構内図をコピーして電話が来たらすぐ取れるようにしながら、乗り換えの時間はドキドキしていました。

今時こんな時は子どもにスマホや携帯持たせるんだろうと後から気づきましたが、自分らがアナログ人間なので、地図や事前調べが旅の基本。わからなかったら人に聞く、がやっぱり原点であって欲しいなと思ってしまうんですよね。知らない人とも話し、親切にしていただいたようです^^田舎の小学生の幸福ですね。

姉の子ふたりも今日から高崎入り。4人も受け入れてくれる両親に感謝しつつ、仕事に向かえる幸せと体のラク!を感じています。

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キッシュは今日からトマト・ササゲ・ニンジン・ベーコンの夏バージョンになりました♪北海道の暑さはここ2-3日がピークとのこと。秋の入り口に咲くノコンギクが、すでに開花の準備をして今にも開きそうです。どんなに昼間暑くても、朝晩の涼しさは例えようもなく心地よいこの季節。ほんのつかの間の、毛布がいらない季節です。皆様も良い夏を!

 

暑中お見舞い申し上げます

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暑中お見舞い申し上げます☆彡
みなさんの夏が洗濯の良く乾くすてきな夏でありますように。
暑いので、庭の奥の涼し気な花を活けてみました。

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秋の草花もけっこう混じっていて、もう秋がそこまで来ていることを感じます。

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店内には少量入荷のハチミツがあと4つ。大沼ガロハーブガーデンのハチミツは毎年人気がありますが、収量が年々少なくなり、かなり高価なものとなりましたので恐る恐る仕入れたのですが、1回目があまりにも早く完売したので少しだけ追加しました。
現在はアカシア蜜で、この後ハーブ蜜も出るとのことです。ガロさんのハチミツは後味が爽やかなのが特徴。透明感があるのに濃厚なお味です♪

 

 

 

夏らしい日

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夏休みになったものの仕事の都合につき合わせてしまいがちな子どもたちに夏休みらしさを味わってもらおうと、日曜の仕事が終わってからスイカ割りをしてみました。近所のYくんが立派なずっしりしたスイカを持って来てくれたのでこれはやるしかないなーと。初めてのスイカ割に大興奮のふたり。大いに盛り上がりました。

月曜夜は友だち家族と蛍狩り。隣の小川の上に飛び交う蛍が見頃だったので、暗い中手をつないでぞろぞろと。50匹くらいいたかな。息子らはホタルブクロにホタルを3-4匹入れてランタンを作って楽しんでいました。すーっすーっと不思議な動きをしながらついたり消えたりする美しい光は、いつまでもいつまでも見とれてしまいます。

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そして今日、9年越しの憧れだった函館山散策に出かけました。移住したばかりの頃誘っていただいたものの、まず「大沼(当時赤井川)から朝9時に函館山まで車で行く」のがかなりの難関。運転がおぼつかない上に、函館山は南の先端にあるので70分くらいかかり、市内は車だけでなく市電が走っていてどうしていいかよくわからない場所が多いのです。

その後運転にはまぁまぁ慣れてからも、息子2が生まれてから休日に早起きできた試しがなく(起きるとたいていみんなの朝食が済んでいます)、登山なんてとてもとても、という感じでした。そしていざ行ってみたいと思うと、一体どこに車を止めてどこから入っていいやら。今年思い切ってKさんに駐車場とお勧めルートを訪ねると、とても丁寧なご案内一式をいただきました(ありがとうございます!)。

函館山は1つの山ではなく、12のこぶ山が連なってできている、ということもKさんのガイドで知りました。短いコースもあるんだ、とようやく気軽に行ける心づもりができ、息子2も小学生になったのでそろそろ行けるかな、と遅まきながらのデビューです。選んだのは短い方から2番目のルート薬師山コース。ロープウェイ乗り場の裏手にあるふれあいセンターに車をとめ、旧登山道から登ってゆきます。f:id:nekohi3:20190730221828j:plain
ふれあいセンターから続く道はほぼ木陰なので、照りつけを避けて心地よい散策が楽しめました。途中樹齢200年クラスの杉の木が幾つも。莫大な時間を抱えた大きな木の存在は心をどっしり落ち着かせてくれます。足元には山野草が途切れることなく楽しめます。東京でいうと高尾山のような雰囲気。

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自宅も駒ヶ岳山麓として割と色々な山野草を目にするので、函館山では「家のまわりにないもの」に絞って楽しむことができました。あちこちでガクアジサイがとてもきれいな多種のブルーを見せてくれました。

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今日見た中で一番嬉しかったのは、エンレイソウの種。ドロップみたいなホウズキ状の種が、特徴的な3枚の葉の真ん中にコロンとついています。花が咲くまでに10年掛かるって本当でしょうか?大沼ではあちこちで花を見かけるのだけど、種を見たのは初めて。

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薬師山山頂からの眺め。函館のくびれの部分が見えます。西部地区の教会群の屋根などが眼下に望めますよ。山頂でお昼休憩。展望台まで抜けて、ほぼ登山初めての6歳児がいるので、ロープウェイで帰ってきました。家を10時前くらいにゆったり出発しても十分楽しめる気軽な散策ができました。展望台からロープウェイに乗ったのが13時過ぎ。上では急に霧が濃くなりびっくりしましたが、またすぐに風が霧を吹き飛ばしてゆきました。歩いても60分かからずに下山できるそうです。

本当に短い夏だから、蒸しても照ってもありがたいなぁと思ってしまいます。キューリが実るくらいに光と気温がいただけますように☆
子どもたちは週末から実家高崎へ送り出し、私たちは仕事に専念です^^
今週も暑くなりそうですが、アイスコーヒーをたっぷりご用意してお待ちしてますね!

 

 

 

 

それぞれのお客様

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ホタルブクロが咲いた翌日、今年初めてのホタルが観測できました。今までこの花を目安にホタルが出るのを楽しみにしていたのですが、昨年新店舗建設で花壇を移動し、ひゅっと出てひゅっと消えてしまうホタルブクロが果たして今年も咲くのか不安だったのです。なぜか移動場所から3m離れたところに出現^^消えずにいてくれて嬉しかったです。

日曜日、Nくんいますか?ときれいなお姉さんがお店を訪れました。数日前小学校に来て飛行機についての講義をしてくれた日本航空のお姉さんでした。Nくんというのは息子1なのですが、いつの間に店の宣伝を?「Nくんから声を掛けてもらい、お店にぜひ来てと言われたので来ました♡」とお手紙までもらってNくん照れ笑い。普段クールな息子1ですが、そんな甲斐性があったとは^^

月曜日、Kくんいますか?と男子がぞろぞろと家にやってきました。Kくん=息子2は「ザ・小1」という感じの王道やんちゃ少年。ひとり招いたらいつの間にかクラスでもにぎやかな男子4人が勢ぞろいし、ハチの巣をつついたような騒ぎになりました。開店準備で家に友達を呼ぶこともままらなかったので、息子2の学校友達を招くのはほぼ初めてだったのですが、それぞれのキャラがとても面白かったです。

穏やかで好奇心旺盛なRくん、まっすぐで曲がったことが大嫌いなGくん、柔和で調子のよいYくん。みんな小1男子らしく「おれこんなことができるっさ」と色々教えてくれたり、兄弟の1番上の子は「ねぇKくんのお母さん、Kくんが」と苦情を伝えに来たり。(私は「そうなんだー」と聞くだけであまりもめごとに介入しないタイプなので話甲斐がないようですが)

4人がもめ始め、あららと思っていたところに息子1が帰ってきました。全校54人の小さな小学校では全校児童が全員顔見知りで兄弟が多く、従妹同士のように育ちます。普段から縦割り掃除班などもあり、上級生と下級生が関わる機会も多いのです。さっきまで「おれが」「おれが」という感じだった小1ボーイズが、「あっNくんだ」「Nくんだ」と敬意のこもった様子で息子1を迎え、息子1が何か言うとしっかり言うことを聞いていました。恐るべし田舎のヒエラルキー

私は全校生徒1000人くらいの小学校で過ごしたので、このような様子がとっても新鮮です。「おれピアノ弾きたい」「おれも」となった時も、ひとりの子が「そうだ、Nくんに校歌弾いてもらおう」と言い出し、息子1が弾くとバラバラだった男子たちが集まってきてみんなで歌い出しました。

1年生にとって、5・6年生は憧れのお兄さんなのですね。ちなみに息子1のピアノは私が小1から基礎を教えただけなのですが、本人のやる気と努力でまぁまぁ弾けるようになり、他にピアノ経験者が少ないこともあって卒業式でピアノ伴奏を任されるまでになりました。小さな学校ならではの良い経験、ありがたいです。

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すでにお気づきのように、息子1・2のキャラクターは全然違っていて大変面白いです。いつもは寝る前のお話を楽しみに待っている息子2ですが、この日はあっという間に沈没。男子たち、ずーっと家の周りと中を走り回っていたものですから。みんなどんな風に成長していくのかな。お迎えの時間には子どもが9人になり、外のぶらんこで遊んだり川へ入ったり。にぎやかで穏やかな休日にここでの暮らしの充実を感じました。

では、今週もベリーのタルトをご用意してお待ちしています☆彡

 

 

 

ベリーのタルト始まりました!

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Hさんからいただいた器に何を飾ろうかひそかな楽しみにしていました。ようやく生ける心のゆとりが生まれ、ふと遠くに目をやるとニワトコの赤い実が目に留まり、ぽってりとした陶器の温かみのある象牙色に赤と緑。

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季節のタルトは今日からベリーのタルトです。今年はカシス・レッドカランツの他、フランボワーズが庭で穫れた有機果物になっています。年々バージョンアップしてゆく様子をお楽しみください♡

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話は果てしなく変わりますが、冬の終わりから息子と読んでいたガンバシリーズ3部作をとうとう完読しました。最初だけふたりに読んであげると、続きを待てない息子1はあっという間に3冊読み終え、私は息子2と寝る前にちょっとずつ読んでいました。

お店の方に気持ちが向かいがちでも、子どもたちへのお話の時間だけはキープしようと決め、毎晩何とか21時には2階へ行くようにして(仕事が終わらなければ後でこっそり起き出して)こつこつ読んできた長編です。自分で読むなら高学年向けという感じなので、6歳児にはあまりに難しい言葉は少し噛み砕いてやりながら。

「続き読んで」と根気よく呼び掛けてくれる息子がいなければ、私自身読み切れたわからないほどの長さでしたが、すぐ読めるようにしておいてと伝えると、整えた布団の枕元に本がセットされ、息子2がちょこんと待っているようになりました。静かに待っていられるなんてお兄さんになったなと思ったり、時には待ちくたびれてそのまま寝ている姿に切なくなりながら。

冒険者たち』の後に読んだ『グリックの冒険』は飼いリスのグリックが自分の仲間がたくさん住んでいるという森を目指し、ひたすら北に向かうお話です。そのストイックなことストイックなこと。途中で2匹になるものの、果てしない秋の森、雪の山、いつまでこれが続くの?とあきれるほどの長さの後にエンディングがありました。

 3冊目ともなると斎藤敦夫さんのその助走の長さに慣れてきたのですが、ひたすら川・川・川!ずっと川岸をゆくのです。よく飽きることなく聞いているなぁと息子にも関心しましたが、ある地点を過ぎるとぐっと引き込まれ、淡々と続いていた分深い喜びがラストに待っていました。

新店舗を準備しながら、楽しみだけでなく焦りや葛藤、苦しみもたくさんありましたが、私はグリックと一緒に雪山を辛抱して登り、ひたすらガンバたちと川岸を走りながら物語に励まされつつここまでやってきました。時々(特に男性)子どもの頃にこの名作に出会いたかった!と嘆いていらっしゃる声を聞くことがありますが、私は本も人と同じく出会いのものなので、やっぱりその人が受け取れる時に出会うべくして出会う気がしています。

受け取り方はもちろん子どもの時と大人で違うでしょうけれど、それぞれの良さがあります。私は20年前には『冒険者たち』を途中までしか読めなかったけれど、今はグリックが感じる「冬への焦り」やカワモが感じるどうしようもない孤独に心底共感することができますし、水面のきらめきや森を照らす月の光の強さをリアルに感じることができる今だからこそ楽しめるものがあるなぁとつくづく思います。

ガンバたちと同じくカワウソというものにうっとりしながら、子どもたちの心にはこの物語がどんな風に広がって(あるいは沈んで)いったのかなとそっと思い、同じ本を共有できたことを心から嬉しく思います。カワウソがいる自然をもう一度日本に取り戻したいものです。いるのかいないのかわからない存在。そういうものがとっても豊かな潤いをくれるんだなぁと実感できます。

かなしみをしれ、きぼうをすてるな

3作からの強烈なメッセージははっきりしているからこそずんと心に響き、しっかり受け取ることができるのでしょう。私がいなくなっても、こうした時間が子どもたちの一生を照らしてくれるのかもしれないなとぼんやり思います。静かな大沼のほとりでは、クワガタ、カミキリムシ、確実に夏の命がにぎわってきました。