大沼ねこひ日記

三月の羊の製造以外(企画、営業、広報、売り子 +マイフィールドの喫茶、絵本、gallery)を担当。高崎→東京→大沼へ

飯台がご馳走


ひな祭りって、もともとは無病息災を願うお祓い行事なのだそう。
「おんなのこのお祭り」って言葉に違和感があったのだけど、そっちならすんなりと腑に落ちて、節分に続いて気持ちよく行事に乗れました。

うちでは飯台がご馳走。息子2の七五三祝いの際、思い切って買ったものです。檜の香りが心地よく、ご飯の余計な水分が吸収され、驚くほどおいしく仕上げてくれます。まだ食材が手に入りにくい季節、できる範囲で5色寿司。厚岸のあさりとワカメのすまし汁に息子たちが興味を持っていた手毬麩を添えて。

2か月入院していた時、変化の少ない日々に個室でひとり食べる食事は、生きる為に何とか自分を養う為のものでしたが、そんな中、節分とひなまつりのお食事がとても力をくれたことを覚えています。ここでの暮らしも、冬は特に淡々と続いてゆくので、こうした季節のお食事が何よりの喜びです。

これまでは3合のご飯が4人で食べきれなかったのに、とうとう一晩で空になりました。「おいしい!この卵はお母さんが切ったの?」「そうだよ」ふふん、と答えると、隣で芹沢さんが苦笑。確かに、切ったのはお母さん、でも、焼いたのはお父さんってね。(でも、総合プロデュースは私だよ^^)

あの、めちゃくちゃに大変でもう何が何だか記憶がほとんどない七五三の時よりは、少し余裕を持って料理を作れるようになった親たち。そして、食べ盛りに成長した息子たち。色々経たからこそ、こうした素朴な食卓が幸せと、心から思えるようになりました。